第45話 それはよくない
軍団魔法より放たれた光はまっすぐにボルボックスを貫いた。
「やったか!」
どこからか声が聞こえる。ボルボックスは身体の中央を撃ち抜かれており、すでに絶命している。
「よっしゃあ!」
「遂に倒したぞーー」
「はっはっは、今日から俺はボルボックススレイヤーを名乗ろう」
皆、浮かれてるな。各所で歓喜の声が上がる。かく言う俺も
「ミジンコスレイヤーリライズの手にかかればこんなもんさ」
ドヤってた。
よし俺もさっさと優雅な日常に戻るとしよう。ボルボックスとかいうイレギュラーのせいで優雅に過ごすことができなか―――
「なんか、ボルボックス動いてないか?」
そんな声がどこからか聞こえる。
恐らくみんなに聞こえたのだろう。みんなボルボックスの方へと向く。
「「「「「「えっ?」」」」」」
そこには身体を撃ち抜かれてもなお動いているボルボックスがいた。
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「嘘だろ嘘だろ、何だよあれ!」
「そんな、『
「じゃあなんで動いてるんだよっ」
ボルボックスがなぜ動いているのか全くわからず、戸惑っているものが大勢。
俺も冷静でいようとするがかなり戸惑っていた。
なんで動いてるんだ、あいつ。
「『
という声が聞こえた瞬間、無駄にキラキラとした光がボルボックスへと迫る。
ボルボックスにキラキラ攻撃が当たる。が、特にダメージを負った様子ではない。
「そんな、アンデッドじゃない?」
「おいおい、じゃあなんで動くんだよ」
「とりあえずここは冷静に行動するべきだ!ボルボックスの魔力が高まっている。あれは魔力暴走の前兆だあれが解放されればエリオールが危ないっ」
っ、本当だ。たしかにボルボックスの魔力が高まっている。あれがこちらに来ると確かに危ない。
「…………戦略級魔導兵器の使用を許可するっ!標的はボルボックス!展開を急げ!」
「「「「「「「イエッサー!」」」」」」」
指揮官っぽい人の言葉に返事をする魔導戦隊の方々。それにしても戦略級魔導兵器の使用を許可するとは。判断が早いな。戦略級といえば戦争中であれば戦況を動かすほどの兵器なのに。
「えぇ〜マジかよ。戦略級魔導兵器を使うのか。これじゃあ夏祭りが楽しめないじゃないか」
「本当にね。今年の夏祭りまでに魔導兵器の魔力の装填が間に合えばいいのだけど」
「ああ、そうだな。夏祭りまでにはしてもらいたいな」
なんて会話が俺の結構近くでされていた。
…………夏祭りのどこで戦略級魔導兵器を使おうというのだろうか。
もしかしたら彼らの言っている魔法都市エリオールの夏祭りと俺の育った王都スペクタルの夏祭りは違うのかもしれない。
そうだよな、そうに決まってる。彼らの夏祭りでは戦略級魔導兵器を使うのが普通なのだろう。
これが
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