第21話 プランクトン
プランクトン。
プランクトンは2種類に分けられる。肉食性プランクトンと草食性プランクトンだ。
ミジンコはたしかに魔物界、
大きいプランクトンでは、デスマンボウやヘミヘミクラゲなどがあげられる。
どれも50メートルは余裕で超える。
ミジンコは肉食性プランクトンで小型と言えよう。
そんなミジンコだが、序盤はS級冒険者に一等級魔術師、勇者相手に猛威を振るっていたが、大分弱々しくなっている。
しかし、その攻撃が脅威であることは変わらない。数が減らされた触覚だが地面に当たるたび地が割れ空気が震える。
それらを綺麗に掻い潜り、華麗に舞う勇者。それはまるで芸術のよう。
対して要塞の壁の壊れた箇所を魔法でふさぐという地味な作業をしている俺。
差がありすぎると思う。
2時間後
太陽が真上に来た頃。
冒険者や勇者はミジンコ相手に有利に戦いを進めていた。
しかしここでミジンコがおかしな動きをし始めた。
ミジンコが莫大な魔力を身体の一箇所に集め始めたのだ。
こいつ、自爆するつもりか。周りもミジンコが何をしているのか、分かったようで
「早く逃げろっ」
という切羽詰まった声があちこちで聞こえる。
俺は既に魔法を詠唱している。ミジンコここから大分遠い場所にいるので魔法は発動する。
「『
俺は周りをできる限り巻き込んで転移した。
俺は先程ホケモーを見たあたりに転移した。
俺の周りには一緒に転移した人たちがおり、少し驚いた後、周りを警戒し始めた。
まぁ当たり前だろう。いきなり知らないところに来たんだ。警戒ぐらいはする。
俺はミジンコがいる方向を見る。
だいぶ遠いため小さく見えるが凄まじい存在感がある。
ミジンコから少し視線を移動させると要塞がある。要塞はそこそこ大きいため、よく見える。
一等級魔術師ってすごいな、なんて思っていると
ミジンコがいる場所がピカッと光り、視界が真っ白に染まる。
その後すぐ、ドォーンという音とともに立つのが難しいほどの爆風が来る。
なんとか耐え、うっすら目を開けると大きなクレーターと崩壊した要塞が残っていた。
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ミジンコ討伐隊の死者はゼロ。ミジンコは自爆するという呆気ない終わり方だったが、討伐はできた。後ほど国から報酬がもらえるだろう。もちろん冒険者ギルドでだ。王城なんて気軽にいけない。
まぁ勇者は別だろう。勇者は冒険者ギルドに属しておらず、今回の戦いはギルドの要請できたわけじゃない。国からの要請できたのだ。 後ほど国に呼ばれるだろう。
ミジンコを討伐したあと、疲れた俺は王都に戻り宿屋をとり休んだ。
当然、前の宿屋とは違う。当分会うことはないみたいな感じで別れたのに一月も経たず帰ってきた、となるとさすがにマズイ。絶対からかわれる。
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