第8話 天誅

「天誅」


といい俺は目の前にいた冒険者を思いっきり殴った。


殴られた冒険者は


「へぶぅぅ」


といい地面に数回バウンドしながら近くの木に、ドォォォォン、とぶつかった。

いい気味だ。


相手が近接戦闘職でも膨大な魔力を全身に巡らせ、身体能力を飛躍的に強化している俺には適うまい。


「ちょ、貴方何してるの」

「みて分からないのか。神に代わってお仕置きしたんだ」

「えっ?いや、ちょ」

「お前も天誅だ」


俺は腕を思いっきり振りかぶり、そして殴る。


「ぐへぇぇぇ」


といい地面に数回バウンドしながら、近くの岩にドォォォォォォンとあたる。

痛そうだ。


殴った2人は既に静かになっている。神の威光により気絶したのだろう。


「貴方が神に代わり誅するとは、おこがま――ぐほぉぉぉぉ」

「おい、これ以上したらギルドに――ごひぃぃぃぃ」

「そんなことして許さ――ぐわぁぁぁぁ」


5人ほどシバ――天誅したら周りが静かになった。

これが神の力か。

周りに畏怖の眼で見られる。


立っている冒険者はあと3人。こいつ等は俺に何もいわず、ただ見ていただけの連中だ。首に下げている、プレートを見る限りC級冒険者であることが分かる。


俺が3人の冒険者のうち1人に目を向けると


「ひっ」


といい、尻もちをつく。


ちょっと楽しい。

まぁ、でもこれ以上遊んでいると今日中に街までつけないから、これぐらいにしておこう。


冒険者達に見送られながら、俺はまた街へ向けて飛び立った。


_____________________


このあとは何事もなく進め、ギリギリ門が閉まる前に街に着いた。


門番に冒険者であることを証明するプレートを見せ、街に入る。


もうすっかり日は落ち、辺りは暗い。

光の魔道具によって照らされた道を歩く。

門番に聞いた宿屋に向けて言われた通りに進む。


宿屋につき、10日ぐらい泊まると伝えお金を支払い、当てられた部屋に着くとどっと疲労が押し寄せ、ベッドに倒れ込み、眠った。





______________________


本日は2話投稿です。

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