第21話 西の森と魔法訓練
俺は先に食事をする事にして、食べ始めた。
ニックさんが、家の話を始める。
「お前ら、よく聞け。サミュエルが家買ったってよ」
それを聞いた姉妹は、
「えっ。ここを出ちゃうの」サニー
「えっ。もうサヨナラですか」ナナシー
「そうじゃなくて、錬金作業はここで出来ないから作業場を探していたらいい物件に当たったので購入したんだ。
当然、サニーとナナシーにも住んで欲しい。折角、パーティー組んだのだからね」
「確かに、サミュエルは錬金術師だから、作業場は必要よね。宿屋で作業は匂いがあるから出来ないし。でも、サニーやわたしまで一緒に住んで良いの?」
「お姉チャンも私も何もして無い。それでも住んで良いの」
「もちろんさ。家事をしてくれたら嬉しいけどね」
「私にとってお料理出来るように頑張る」
「私、お掃除する」
「あぁ。是非お願い」
「おいおい。良いね。若いって良いね」
そんな話をしていると、マスターが姉妹の食事を持って来た。
「でもあと9日はここでお世話になるからね。それまでに住む準備をしておくよ。
だから、冒険者講習とニックさんの訓練頑張って。 あっ。武器と防具買わないと。
ニックさん小金貨4枚渡すから。これでお店に連れて行って買ってあげて」
「了解だ」
「俺は先に休むね。また明日早くに行く処が在るから、お休み」
「おっ。おやすみ」
「おやすみなさい」
「武器と防具は任しておけ。オヤスミ」
そして、部屋に戻り、寝た。
朝、日の出と共に起き、クリーンを掛け装備一式装着して宿屋を出ると西門に向かって走り出した。
そして。西門を出て森を目指す朝日が出たばかりなので、森の中は薄暗かった。
森に入り、薬草やキノコ類を探す。
森はまだ誰もおらず荒らされていないので、チラホラと薬草を見つける事が出来た。それを採取しながら魔力循環をする。
魔力を外に漏らさない様に森と一体化するイメージで気配を消す。
そうして、森の奥へと進むとホーンラビットが居た。近くに寄って行くが気付かずに何やら食べている。5m程近付くが気付かれない。3m程剣の柄に手を掛けながら近づくがまだ気付かれない、2m近づいて剣を抜くと気付かれてしまったので縮地の様に素早く大股でホーンラビットに近づいて横一文字に剣を振り抜いた。
剣はホーンラビットの首筋に入り、ホーンラビットの頭と胴体が泣き別れた。
土魔法の練習で「アースホール」と地面に穴を空けるイメージで唱えると、直径1m深さ50cmの穴が空いた掘られた土は穴の縁に盛り土になっていた。
少々大きいが、ホーンラビットの後ろ足を持って逆さにしてお尻から喉に掛けてナイフで腹を開き内臓を取る
穴の上で血抜きと内臓を穴に入れて土を足で穴に入れながら埋めた。ホーンラビットをアイテムボックスに収納して進む。
ホーンラビットが食べていたのはマジックマッシュルームだったが、残っていなかった。
更に気配を消してる積もりで意識して進むと小さな広場みたいになった空間に出た。そこは、薬草が群生していた。
俺は、種類も確認せずにナイフで根本から切り落として採取した。全ては取らずに残して借り終わったスペースを使い。
魔法の練習を始める。先ずは、木に向かってウィンドカッターを放つ。大きさを変えて幾度も放つとイメージ通り大きさで放つことが出来た。
次はウォーターボールを放つが威力が弱く、木が凹むがを持っていたのと違ったウォーターアローにして放つ、刺さりはするが良くわからなかった。
ストーンバレットは弾丸をイメージして放つと射速が早く威力もあった。
そろそろ帰りを意識して来た道を戻る。途中でマジックマッシュルームを2個見つけて探すのを止めて、急ぎ足で帰った。
西門が見えてきたので歩き出し検問で冒険者カードを出して街に入り、宿屋を目指した。
宿に戻ると食堂には誰もおらず、マスターに、
「食事をお願いします」
と伝えると、
「あいよ」
と返事が返って来たので朝食は食べれそうだ。
朝食が置かれ、食事をするとマスターが
「朝、どっか行ってたのか?」
と聞かれたので、
「早朝に西の森で薬草採取を少しして来ました」
と答えると、マスターが、
「そうか、今日から錬金術師の仕事開始なんだな」
「そうなんです、譲って貰った錬金釜が今日修復して戻ってくるので少し作ってみようかと薬草採取して来ました」
「出来たヤツ、俺に売ってくれよな」
「上手く出来るか分かりませんが、出来たらお渡しします」
「おう。待ってるぞ」
「それじゃ、鍛冶屋に行って来ます」
「行って来い」
買い物をする為に持っている現金を確認すると金貨はなく、小金貨7枚 銀貨37枚 小銀貨1枚と銅貨5枚だった。 カード預金は金貨17枚有るので現金を降ろしに商業ギルドに向かう。
商業ギルドに到着して左側に有る格子の付いたカウンターで奥にいる男声スタッフに、
「預金を降ろしたいのですが」
と伝えると、
「畏まりました。コチラの用紙に金額とサインをお願い致します。書き終えましたらギルドカード一緒にお出し下さい」
「はい」
と答えて、金貨5枚とサインを記入しギルドカードを添えて渡した。
「承ります。……。 コチラになります。記入金額と合っているかご確認下さい。 ギルドカードをお返しします」
「はい、合っています。それでは」
「またのご利用お待ちしております」
お金を受け取ったので商業ギルドを後にして北の大通りの店を覗きながら歩く。
寝具の売っている店を見つけて入る。
「すいません。ベットマットを5つと毛布を5枚それに布団を5枚ください」
「はいはい、サイズはシングルで良いですか?」
「はい、全てシングルで」
「配送致しますか?」
「マジックバックを持っているので持って帰ります」
「一組、マットは銀貨7枚毛布は銀貨1枚掛け布団は銀貨5枚になります。5組ですと銀貨65枚になります。お品はコチラに持って参りますので、暫くお待ち下さい」
俺は小金貨6枚と銀貨5枚を用意して待った。木組みの台車に乗ってマット5枚毛布5枚布団5枚がやって来た。
「お待たせしました。こちらがお品になります」
「代金はテーブルに置いておきました」
「ご確認します。小金貨6枚と銀貨5枚、確かに」
店員が確認している最中で、布団セットを肩掛けカバン経由でアイテムボックスに仕舞った。
「ありがとうございました」
布団セットが手に入ったので、次は食器類とカトラリーを探す為に北門方面に進む。
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