第17話 薬師ギルドと自宅購入。

日の出と共に目を覚ます。

そして魔力循環を始める車の車輪の様にぐるぐると高速になる様に回して遠心力で隅々まで行くイメージで回す。

しかし、外に漏れないように意識する。

逸れを終わらして今度は、なるべく小さなファイヤーボールを作る。

そして、温度が上がるイメージでボールの大きさが変わら無い様に意識して温度に魔力を使う。赤からオレンジ、オレンジから黄色、黄色から白までで終了。

そんな魔法訓練を終わらせて、アイテムボックスの中で薬草を出すと部屋が薬草で埋まった。これでは作業場所が無いのでベットの上の分はしまって、床に落ちている薬草をベットの上で仕分ける。

オトギリ草

チドメ草

ヨモギ草

ドクダミ草

タイマ草 この5種類はあったがカン草は無かった。傷薬や腹痛薬、鎮痛薬が作れる。

それとポーションが作れるので錬金道具を購入したい。

仕分けした分をまた、アイテムボックスに仕舞って、姉妹に声を掛けに行く。


「おい、起きてるか?」


「「はい」」


返事がしたので、


「食事にしよう。先に食堂に行ってる」


「「はい」」


返事が聞こえて、俺は食堂に向かった。

マスターに「おはよう」と朝の挨拶を済ませて食事の用意をお願いする。

そして、席について2人を待つ。

しばらくして、姉妹が降りてきて席に付く前に「クリーン」を掛ける。

綺麗になった姉妹は席につき食事を待つ間、今日の行動を説明する。


「今日から俺はソロで行動する。と云うのも錬金術師としての仕事する為に薬師ギルドの登録や錬金道具の購入に動きたい。

それに2人が付いて来てもする事がないと思うから、昨日のうちにニックさんに2人事をお願いしておいた。ニックさんと10日程一緒に行動して欲しい。

それと、冒険者ギルドで剣術や体術の講習会が有るらしいので参加してみてくれ。資金は2人に1人ずつ銀貨20枚を渡しておく。

足りなくなったら追加するから遠慮せず行ってくれ」


そう伝えて銀貨を20枚ずつ渡した。


「「ありがとう」」


感謝の言葉を聞いた後、食事が出て来たので頂いた。食事が終わり。


「ニックさんが来ると思うので準備して食堂で待って。 俺は今から錬金道具を買いに行って来る」


「「行ってらっしゃい」」


二人に見送られて宿屋を出る。

先ずは、薬師ギルドに向かって進む。

薬師ギルドは商業ギルドの建物の3階にあるそうだ。

街の中央まで歩いて来て商業ギルドの建物着くと入口入ってすぐ脇に階段が有りそれを登り切ると扉に薬師ギルドと刻印されていた。

その扉を開くと直ぐにカウンターがありその後ろに引き出し型の薬草棚と陳列棚とがあって。陳列棚には薬の入った瓶が並んでいた。


「ぼく、薬師ギルドに何の用?」


「ギルド登録をしたいのですが」


「紹介状は持ってる?師匠は誰?」


「紹介状は持っていません。師匠もいません」


「はっ、ぼくね、薬師ギルドは貴族又は薬師ギルド会員の紹介状が無いと登録出来ません。師匠も居ないのであれば、そもそも登録以前問題 お引き取りを」


「あっ、はい」


時間の無駄だった。

(作った薬は商業ギルドに持っていけば引き取ってくれるだろう。)

と、さっさと薬師ギルドを去った。

折角、商業ギルドにいるので、ポーション瓶とか帰る場所を聞く事にして、階段を降りて一階の受付カウンターに向かって女性スタッフに商業ギルドカードを見せて、


「俺は職業が錬金術師でポーション瓶を購入したいのですがこちらで購入できますか?」


「サミュエル様、ポーション瓶はこちらでも購入できますが手数料分少しお値段が上がりますが宜しいですか?その代わり品質は保証しております」


「1本お幾らですか」


「お値段は1本木栓無しは銅貨8枚になり木栓付きでは小銀貨1枚になります」


「では木栓も付けて100本いただけますか?」


「畏まりました。それでは代金が小金貨1枚となります。 はい、間違いなく。その肩掛けカバンはマジックバックですか?」


「はいそうです」


「それであれば、この木札を持って裏の倉庫に行って頂き、買取りカウンターで木札を渡してください。商品はそちらで受け取れます。他にご用件はありますか」


「家を借りたいのですが。出来れば錬金が出来る作業部屋付きの一軒家が希望です」


「それでしたら、右側の3番奥から3つ目の相談ブースにお入りください。そちらで対応しております」


「ありがとうございます」


「またのご利用お待ちしております」


先に、借家の話を聴きに3番の相談ブースに向かった。


「すいません。受付カウンターで借家の話はこちらだと聴いたのですが、話せますか」


そう訪ねて商業ギルドカードを出す。


「はいはい、どの様な家がご希望ですか」


「俺は、職業が錬金術師なので作業部屋がある家が良いのですが。因みに家賃の相場は幾らぐらいですか」


「そうですね。エリアと建物の大きさに依って家賃が大きく変わります。南エリアの貴族が住むエリアは借りることは出来ません。購入は出来ますが、最低購入金額が金貨100枚です。

一番お安いのは北西の鍛冶屋を含む職人が集まるエリアです。 あのエリアであれば家賃銀貨5枚からありますが。エリアの希望はありますか?」


「北西エリアを希望します。それであれば何かと融通が効きそうですし」


「では、北西エリアをご紹介しましょう。

おすすめは、北西と申しますか北側に近い北西エリアの一軒家で、ご高齢の薬師夫婦がお住まいになっていた家になります。

ご主人を亡くされて、息子さん夫婦と同居すると云う事で手放す予定の物件です。2階建ての石造りで一階に作業部屋があります。

賃貸ですと、30日で小金貨1枚です。因みに購入金額は金貨12枚になります。

間取りはこの様になっております」


羊皮紙書かれた間取り絵図を見せて貰った。

1階は作業部屋に台所、食堂、トイレ、洗い場、物入れがあり、2階は居室が5部屋とトイレがあった。一発で気に入り、


「購入で決めたいのですが」


「っ!。そうですか!それでは。購入ですと商業ギルドの仲介手数料が発生しますが、宜しいですか? 総額が金貨13枚になりますが……。」


「構いません。カード預金でお支払いします」


「ありがとうございます。それではこの契約書と建物権利書にサインお願いします。 それとギルドカードをお預かりして決済させて頂きます」


契約書と建物権利書にサインをしていると魔道具で決済をしている様だ。


「決済が終了致しました。契約書は商業ギルドでお預かり致します。建物権利書はお持ちになって無くさない様に、再発行に小金貨1枚かかりますからお気を付け下さい。

それでは、カギをお渡しします。5本ご用意しています。それと建物所在地の案内図です。どうぞ」


「ありがとう」


こうして、異世界でもマイホームを購入した。





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