第16話 冒険者ギルドでトラブルとニック物語
冒険者ギルドに到着する。
2人と一緒に受付カウンターに行って、
「メダルを見せて、文字が書け無いなら代筆してくれるから。 俺は、依頼の掲示板を見てる」
「分かった」「分かりました」
そして、2人と別れて出入り口横にある掲示板を覗く。夕方近くなので皆がやりたがらない特殊な依頼と常設依頼しか残っていない。それを確認する。
そんな時でも魔力循環を行っていた。細胞1つ1つに魔力を浸潤させるイメージで、毛細血管の様に循環っと
・溝浚い(どぶさらい)
・下水のスライム間引き
・ドラゴン討伐(生き肝必須)
・月星花10束
これが残っている、一般依頼と特殊依頼
常設依頼は
・ゴブリン討伐1匹〜
・ホーンラビット討伐1匹〜(肉別途)
・ウルフ1頭〜(肉別途)
・オトギリ草10枚1束〜
・チドメ草5枚1束〜
・ヨモギ草5枚1束〜
・カン草 3枚1束〜
・ドクダミ草3枚1束〜
・タイマ草2枚1束〜
・マジックマッシュルーム1個
とこんな感じになっていた。
そろそろ手続き終わる頃かと受付の方角に振り向いた瞬間、ナナシーが怒っていた。
相手は俺達より少し年上の5人グループの様だ。
「しつこいな〜。私達は組む相手が決まっているって言ってるでしょ。あっち行って」
「そんな、今日登録してるのに組む相手がいるなって嘘言うなよ」
「組む相手が決まったから登録に来たって、何度言えば解るの。この鳥頭が」
「はぁん。なんだその言い草は。少し可愛いからって調子に乗っているんじゃないか。少し教育しないと行けないみたいだな」
これはそろそろボーダーラインを超えそうだ。そう思って、急ぎ足で、間に入る。
「おいおい、精通も済んでいないお子ちゃまが盛ってんじゃねぞ。振られてんだから諦めろ。鳥頭」
「何だお前!お前だって精通してないだろ!」
「ブハッ、」「クククッ」
酒場で飲んでる冒険者がエールを吹き出し、こらえ笑いをしている。
「あ~そうだよ。でも盛ってはいないぞ!」
「ブファッ」「ワッハッハッ」
「キャーハハ」「ギャハハハーッ」
「ブホッ、笑ってやるなよブフゥ」
酒場は大爆笑。
子どもの喧嘩だ。大した事にはならないだろうと思っての爆笑だが。
面白くないのは対面の相手、皆んな顔を真っ赤にして恥ずかしいのと怒りがごちゃ混ぜになって、先頭の獣人族の子供が殴りかかってきた。 身体強化を使って顔面に力と魔力を集めた。
右パンチが俺の顔面にヒットするが腰が入っておらずネコパンチの様に殴って来た為、相手の手首がグニャっと曲がり拳が反対方向に押し負けてしまった。殴った側が
「痛って〜」
と、手首を抑え転がって喚いていた。
こちらは、〝何かしましたか状態〟で突っ立ていた。
「他に文句の有る奴はいるか?」
と訪ねたが、4人共無言で顔を何度も横に振る。用事が無さそうなので、
「サニー、ナナシー帰ろうか」
「「うん」」
返事が帰ってきたのでそのまま出口に向かい冒険者ギルドを後にした。
暗くなって来たので真っ直ぐ宿屋に戻ると、食堂にニックさんを見つける。
「ニックさん、家追い出されたんですか」
「よう。ギルドに登録は済んだのか」
「無事に皆んな揃ってF級冒険者です」
「良かったな。うちの嫁さんも冒険者でな俺より3歳年下なのにB級冒険者なんだよ。しかも魔導師で美人ときたもんだ。そんなんだから勧誘が凄かったんだけど。幼馴染の俺との約束を守ってくれて、今いるメンバーと嫁さんそれとメンバーの嫁さん5人で色んなとこに行ったもんだ。野良ダンジョンも5件攻略しているんだぜ。……。」
ニックさんの話の途中ですが、1プレートで食事が出てきたので食事を頂きます。
「「「美味しい」」」
食事の感想も出たことですし。続きをどうぞ。
「それで、頃合いを見てプロポーズした訳だ。当然俺は一発OKもらえると思ったんだけど、マイホーム買うまで駄目って断られてな。……。」
話の途中ですが3人共食事が終わったので、プレートを返却して果実水をお願いしました。
「「「美味しい」」」
ドリンクの感想も出ましたので、話の続きをどうぞ、
「俺は頑張って、休みなくソロでもダンジョンに潜って魔物討伐やら鉱石発掘やら薬草採取を頑張ったんだ、頑張り過ぎてB級昇格試験日に過労でぶっ倒れちまった。でもその日嫁さんが寝ずに看病してくれてな。目が醒めた時にまたプロポーズしたらOKが貰えたんだ。そしてその時には家を買える軍資金は足りなかったんだけど、……。」
話の途中ですが、サニーがおネムなので、ナナシーとサニーにはここで退場してもらいました。おやすみ。では話の続きをどうぞ、
「で、嫁さんも自分のお金を出して来て、共同で、マイホームを購入しました。そして、直ぐに結婚したんだ。その後も一緒に護衛の仕事頑張っていたんだけど、最近メンバーの嫁さんが妊娠が発覚してね。それで冗談でうちも妊娠してたりしてって治癒院で診て貰ったらこれが大当たり。それで今、女性メンバーは休業中。それがストレスみたいで俺が家でゴロゴロしてると箒で追い出される始末さ」
漸く、此処にいる理由が分かりました。
「結局、邪魔にされ行くとこ無いからここで管巻いている理由ですね」
「簡単に言っちゃうとそうだな」
「ちょっと聞きたかったんですが、体術を何処か習える所は有りませんか?」
「それなら、冒険者ギルドの講習会で習えるぞ。日替わりで引退した元A級冒険者が何人か教えていたはずだ。受付で日程表くれると思うぞ」
「ありがとうございます。 でニックさん後何日お休みなんですか。出来ればサニーとナナシーの警護兼冒険者指導をお願いしたいのですがどうでしょう」
「正直、パーティー活動は後15日別行動なんだ。喜んでやらせてもらうよ」
「では10日程お願いします。1日の日当は小金貨1枚で良いですか」
「そんなに良いのか?B級冒険者の拘束日当並だぞ。正直有難いが」
「前金でお支払いします」
と言って金貨1枚を渡す。
「おぉ。前金かよ。でも出された物は引き取るのが礼儀ってもんだ。頂きます」
「では、明日から2名をお願いします。朝食の辺りでお迎えして下さい」
「了解だ」
それで食堂を後にして部屋に戻り、クリーンを掛けて寝た。
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