万博リング報道に思う 2


万博リング報道を見ていると、構造体に釘を使わないのが良い仕事だと思っている人が多い。

金物を使っているじゃないかと責めている。


確かに昔は釘をあまり使わなかった。

手間を掛け、木を加工し刻み組み合わせるのが普通だった。

そのやり方が「良い仕事」だと思っている人が多い。

さてさて本当にそれが「良い仕事」なのか。

昔の職人だけが真面目で良心的だったのか。

昔の職人はコストの事を考えなかったのか。


昔、釘は高価だった。

鍛冶屋が一本一本手で叩いて作っていた。

いわゆる船釘のような四角形。

材料である鉄も高価なもの。


一方、前述のように手間賃は安かった。

つまり、釘を使わず木組みで仕上げるのは、当時のコストダウンの手法なのである。

匠の技術ではあるが、現在のベストではない。

コスト面でも構造力学面でもタイムパフォーマンス面でも。

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