第17話 またろくでもないことを……

この話飛ばしてた……。


まあ無くても困らんけど……。


—————————




さて、しばらくガラを躱して相手を疲弊させよう。


ウルカストルのチンピラ集団……、えーと、鰐の顎団だったか?


あいつらは今、総動員体制で俺のことを探し回っているだろう。


だが、俺はそれに付き合う必要……、ないんだな、これが!


例えば、法律があるが自分とは全く関係がない異世界があったとする。


で、自分は地球と好きに行き来できるとする。


そんな時、異世界でどう過ごすか?


こーれは道徳心が問われますな。


まあ……、俺は、例え禽獣の謗りを受けようとも、好き放題やるね。


だってお前、いついかなる時でも、都合が悪くなれば国外逃亡どころか世界外に逃亡できるんだぞ?


そりゃ好き放題するさ。


言っちまえば、その辺の女をぶち犯してぶっ殺して指名手配されても、地球に逃げ込めばオールオッケー!ってなもんで。


もちろん俺は、遠方に旅行しにきたからって帰国すれば捕まらないとタカを括って、重要文化財に落書きしたりするようなマナーの悪い観光客ではない。


つまり積極的に犯罪をするつもりはない。


だが、いざと言うときに、他人を顧みないで大事を起こせるかどうかってのは、物事を判断する基準としてデカい。


日本では、例え正当防衛でも殺人したら面倒なことになるだろうが、異世界ならできる。


俺とはなんの関係もない異世界でなら、いざと言うときに大事件を起こしてもOKだ。


だから、あんな無警戒に娼婦について行って、暴行事件を起こしたんですね。


いや俺もアホじゃない、海外旅行は何度も行った。


あんな無警戒なのは、ステータスが上がっていたから確実に勝てると思っていたからってことと、異世界だから逮捕されないだろと思ってのこと。


いざと言うときに人を殺してもOKってのは助かるなあ。


俺、今のステータスだと、デコピンで人殺せるし。




さて……。


今日は午前中に、色々と武器防具になりそうなものを買ってきた。


怪しげな護身用具ショップや玩具屋、コスプレ用品店などを回って、色々と買ってきたのだ。


はて、何故玩具か?


武器探しなのに、玩具屋なのか?


そう思われるのは当然かもしれない。


だが、その台詞。


このポーションを見てから言えるかな?


《ランクアップポーション》


これをな……!!!




はい、世界線転移で移動。


このスキルは、俺が今まで行ったことがある場所なら何処へでも転移できるらしい。


で、ここ。


テキサスです。


テキサスの荒野のど真ん中。


昔ここで、首なしライダーの調査?とか言って、親父と来たことがあって……。


まあ結局あれは……いや、やめておこう。どうでもいい話だしな。


さて!ここで、ランクアップポーションを試してみようと思います!


いやー、ランクアップポーションな。


俺は、このポーション生成のスキルを活かすために、昨日の夜、インターネットのファンタジーゲーム攻略サイトを漁って、強力なポーションを探したんだ。


そしたら、とあるローグライクゲームに、「使用すると道具が進化するポーション」ってのを見つけたんだな。


こりゃ、やるっきゃないでしょ。


「と、言う訳だ」


『馬鹿な……。ランクアップポーション?聞いたこともないぞ、そんなもの』


「とりあえずやってみようぜ!まずはこれだ!」


エアガンのデザートイーグル!


ホイ鑑定!


《ヨコイエアソフトガン・デザートイーグルモデル

ATK:3》


これにー?


「ランクアップポーションをドローっと!」


すると!


「うおっ!光った!」


んー?


見た目は変わってな……、いやこれ鉄だ。


鑑定!


《デザートイーグル

ATK:100

耐火》


んー。


セーフティー外して、と。


銃声!標的のサボテン粉砕!


んー。


もう一回かけてみる?


はい、ドバー。


お、また光った!


見た目は……。


うん、アレだね。


星の大戦的、古典的SFレーザーガン。


鑑定してみるか。


《レーザーガン"ブルーペガサス"

ATK:500

耐火

耐酸

耐低温》


サボテンにシュート!


ビビビビビ!


……なんか、サボテンが灰になったんだが。


うーん。


「笑える」


『笑い事ではないのだが……?』




次行こう。


まずこれ。


《模造刀大典太光世

ATK:50

耐火》


これはこうなった。


《大典太光世

ATK:100

耐火》


更にこうなった。


《魔刀"雷星"

ATK:500

光属性

耐火

耐酸

耐低温

スキル:放電を付与》


試しに振り回したところ、雷が迸り、間合いの外にある標的のサボテンさんが粉砕された。


次はこっち。


《ダカラトミー社製玩具・覆面ライダーベルフェス"光る!音が鳴る!残月ブレード!"

ATK:10》


これはこうなって。


《残月ブレード

ATK:500

闇属性

耐火

耐酸

耐低温

不壊

スキル:ムーンキラー追加》


更にこうなった。


《残月ブレード・深淵

ATK:1500

闇属性

耐火

耐酸

耐低温

不壊

闇の刃発動

スキル:ムーンキラー追加

スキル:ルナティック・デッドエンド追加》


覆面ライダーの玩具は本物になった。


試しにスキルを使ったところ、俺が幼き日に見ていた覆面ライダーの必殺技が再現できた。


うーん……。


「やばくねーかこれ?」


『やばいだろうな』

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