応援コメント

第3.5話 篠宮綴は文字が汚い」への応援コメント

  • JTW様

    いつも麗しい文章に感服いたします。

    文字がするりと喉を通ってくるようで、気づけばあっという間に、読み終えていました。


    主人公の名前について

    主人公の名前に入る漢字は、現実に紙に文字を『書』くでもパソコンのキーボードを『打』つでもない『綴』るでした。

    最初はそれほどその名前の意味について深く考えていなかったのですが、ふたりの「教え合い」の中で、その『綴』という漢字が手段を問わない『表現する』こと、を表すのだなと気づき、鳥肌が立ちました。

    パソコン教室と書道教室。時代の流れ、という観点で言えば真逆のことをやっているようだが、実は本質は変わらない。

    だからこそ、ふたりはお互いに同じように、相手の不得手な部分を快く受け入れ、リスペクトを持って接することができたんでしょうね。


    JTW様がこの作品で描かれたような光景が、現実にもたくさん溢れればいいのに、と思います。

    パソコン教室に通うお年寄りと若い講師、の関係は、社会において、さまざまなものに準えることができると思います。

    例えば、職場での上司と部下、学校や各種組織での先輩と後輩。
    会社や学校という、たった一つ限りの枠組みで二者を見た時に、どうしても、教える側・先にいた側が偉く、教わる側・後からきた側がほとんど服従してしまう、という状況になりやすいのが事実でしょう。

    ですが、プライベートでは上司より部下の方がとんでもない業績を持っているかもしれないですし、先輩と後輩を実力で比べたら、例えば後輩の方が野球のバッティング、テニスのサーブが上手い、なんてことも往々にしてあることですし。

    要は、立場だけで相手を見下したり、無条件に崇拝するのではなく、本質を見て、相手から学べるもの、吸収できるものがあるなら、素直に教えを乞う。

    そんな姿勢を持つ人が増えれば、世の中いい循環が生まれるような気がします。



    最後に。生徒、講師、というレッテルで済ませない二人の関係性が、本当に素敵なものだな、と、感動しました。こんな心温まる素晴らしい作品を読ませていただき、本当にありがとうございました。(長文失礼いたしました、最後までお目通しいただき光栄です)

    作者からの返信

    加賀倉 創作様、投稿してすぐ読んでくださっただけではなく、応援❤に、星評価、それに、深く深く物語を読み込んだ、最高の感想までくださってありがとうございます。
    加賀倉 創作様は、いつも私の拙い意図を汲んでくださって、伝えたいことを読み取ってくださいます。それが、何よりも嬉しいです。

    今までの人生で、沢山の人と出会い、人それぞれ、得意なことが違うと感じていました。

    ある分野では突出している人でも、他の分野には苦手意識を持っていたり。
    好きなことと得意なことが違ったり。嫌いなことでも、誰よりも上手くこなせたりする。


    単に『才能』という言葉でくくるにはあまりにも複雑で、千変万化な得手不得手が、とても興味深いと思っていたのです。


    加賀倉 創作様がおっしゃるとおり、たった一つの立場で何もかもを判断してしまうのではなく、他の分野でも影響を与え合うことができたら……すごく素敵ですし、良い循環が生まれていくと思います。


    その人の持つ特技、もしくは、苦手なことというのは、その人が生きてきた人生の現れだと私は感じています。

    得意なことだけでなく、私は、『苦手なこと』も、愛おしいと思うのです。

    全く取り組もうとしなかったり、知らなかったりする概念や技術を『苦手』だと判断することは、出来ません。食べたことがない食べ物の味が想像できないのと同じようなことです。

    挑戦し、立ち向かい、取り組んだと言う事実や過程があってこその、『苦手意識』という経験や知識を得た形跡すらも、私は好ましいと思って、そんなことを表現できたら良いなと思って、書いていました。


    加賀倉 創作様、本当に素敵な感想をくださって、ありがとうございます。とてもとても、心に染みています。長文失礼いたしました。ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

    編集済