第12話 『ら』
『ら』
『楽あれば苦あり』
人生楽ありゃ苦もあるさの楽あれば苦ありである。当然といえば当然だ。
この世に苦を感じた事の無い人が居るだろうか。
「僕なんか乳母日傘で育ったもので、一度苦労がしてみたいな」と言ったいやみな奴に「あんたが大将!」といやみを言った成功者がいた。
私からすれば、どちらも嫌味な奴だ。
誰とは言わないが、父親の作った莫大な借金を返済しなければならなかった。
そんな話が、彼の苦労話として伝えられている。
その莫大な借金を、一般人は返せないからブラ下がってしまうのである。返せる人間の借金は苦労とは言わない。
「あんたが大将!」と怒った御仁にしても、結果として努力は報われている。人生の成功者の部類に間違いなく入る。
大将に対して自分の苦労を「そんなあんたに何が分る」と歌い上げているが、あんたこそ何が分かるんだか。
両者とも嫌いではない。しかし両者とも私を知らない。
どんな事があろうとも一生他人である。
何を書いても差支えないだろう。
『楽して楽しらず』
楽していると何が本当に楽なのか分からなくなる。
苦労し続けていると苦労に慣れてしまうものである。
貧乏に慣れた。病気にも慣れた。外出には相変わらず慣れられない。(最近電車に乗れるようになった)
政治家の汚職に慣れた。公務員の不祥事にも慣れた。ガソリンの値上げにはまだ慣れていない。
お役所の無駄使いに慣れた。ニャンコの怪我にも慣れた。納戸の雨漏りには慣れようがない。
空っぽの財布と駄洒落と冬の寒さに慣れた。
村に唯一あった工場閉鎖跡の殺風景にも慣れた。
ウグイス張りの床には未だに慣れない。
エンストや、タイヤと経済のパンクに慣れた。バッテリー上がりにも慣れた。
自動車税・重量税・ガソリン税・払ってくれない保険の掛け金には慣れたくない。
一度でいいから『楽』という物に慣れてみたいと思っている私は、今が一番楽で楽している自分に気付いていないのかもしれない。
『来年のこといへば鬼が笑ふ』
確かに、予測のつかない事や不確定をベラベラとさも現実になる様なしゃべりをすれば「タイムマシンで未来から来たのかお前さんは」とタイムマシンの無い地獄の鬼でも馬鹿にして笑う。鬼も笑うんですね。
このコトワザを作った人類はというと、笑うどころかむきになって信じてしまっているんだな。
ノストラダムスの大予言。これを素にした怪しげな宗教団体がウジャウジャと湧き出てきた。
信者が居るからこそ成り立っているこれらの団体。
「日本〇〇〇〇〇〇〇協会」という団体がある。活動内容は新興宗教団体とたいして変わらない。
過去のデーターを素に、これからの世界経済の動きを予想し、株価や原油価格・先物などの価格を予想したり、経済界や証券の動きに対してああでもないこうでもないとノタマッテ収入を得ている人達から、会費や受験料などを集めて成り立っている団体。
株は半年先を読んで売買しろとよく言われている。半年先の先物はどうすればいいんだ。
今日買った株が、今日の半年先の先物株価と連動している。んな訳ないだろ。
平均株価だからと言い逃れする。競馬の予想屋より当たりの確立は低い。
地球温暖化現象、異常気象で明日の天気でさえ当たらなくなってきてしまっている昨今である。
いくら国家資格でもない民間の試験ごときに合格し御立派なピーーーに成ったとはいえ「タイムマシンが有るでもなく」何で明日の株価が分かるものか。
一歩間違ったら立派に元気な「詐欺師」になりかねない。
そんなデタラメなピーやピーやピーが、適当いい加減に動き回った結果、実態経済へ影響を及ぼしている。
巻き添えを食らって一番辛いのは一般ピーポーだ。
マネーゲームの範囲内ならまだ許せるが、無関係の貧困層まで巻き込むな。
戦争にだってルールが有る時代に、金が絡むと何でも有りか。
あんたら、いっぺん死んでみな。地獄の鬼が喜ぶよ。
『む』
『無理が通れば道理引っ込む』
とは言ってみたものの、道理が通った例は無い。
何時も庶民を犠牲にする消費増税みたいに、無理な御願いばかりがスンナリ通る。
そのくせ、使い道が決まっていた筈の御金は動かない。
道理は引っ込みっ放しである。
貧民難民庶民に対する政策の無理難題、○〇に対する御〇所の曖昧さ、そして常識を逸脱した裁××の判決。
産まれた土地は荒れ放題、右も左も真っ暗闇じゃござんせんか。
何とか成らぬ物かと成るならば、とっくに何とかなっている。
分かっているのに言い足りない。
言って何とか成るならば、火炎瓶など投げやせぬ。
歩道の石割って投げたりしないわい。
「止めてくれるな---削除(母親の別呼称名)----〇中の-----削除(秋に黄色い葉となり雌株には際どく臭い果実をつける。果実は外皮を乾燥した後【殻を割って中の仁が調理される 】植物)---- が泣いている。 男【東京都文京区本郷七丁目3番1号に本部を置く日本の国立大学】 ※ 【】内出典 ウィキペディア・フリー百科事典)どこへ行く」本当に何処へ行っちゃったんでしょうか。
あの時のポスター、欲しかったなー。
『無芸大食』
私も実際に食物を胃袋に放り込むという行為においてはこの部類に入る。知っている限りでは厚生ーーー削除ーーーの年〇〇玉を扱っていた方々が№1ではなかろうか。
世界中何処探しても貴方達に敵う無駄遣いの達人はいません。
ある意味、とびっきりの無芸大食である。
『むま(馬)の耳に風』
馬耳東風からきている。
「馬の耳に念仏」の方が良く使われている。
本来、馬なのだが忠告を聞かずに好き放題している状態。「シカト」の状態を言う。
実際の所、馬は風を気にしている。耳に当たる風も例外ではない。
それは自分が草原を吹いている風とどの様な位置関係にあるのか、危険な音が風の音に混じっていないか。
自然の中で身を守る為の遺伝子がそうさせている。
ただ、馬の耳に念仏を唱えても軽く受け流されてしまう。
それは人間に対しても同じである。
信心の無い者に対して、いくら説教をしても受け流されるのが落ちだ。
やる気の無いお役所にいくら嘆願しても、いっこうに調査は進まず「はい今調査中です」と返事が返ってくるのと同じだ。
楽に生きるため住民の声を「馬の耳に風」として受け流すのも大切な事なのである。決して職務の怠慢などではない。
決められた時間だけはキッカリとデスクの前に座っている。
内容はどうあれ拘束されている時間が労働時間なのだから、仕事が捗らないのは上司の責任である。
上司はというと波風立てずにもう少し昇進して、定年退職後の第二の人生計画に余念無く。
そのまた上司となると、自分が使い込んでしまった公金の穴埋めの算段に忙しい。
そのまた上司はといえば、部下の不祥事をマスコミに素っ破抜かれないようにと隠ぺい。証拠隠滅に日々追われ。
そのまた上司はといえば、業者とのゴルフが仕事となっている。
これぞ「馬事東風」の極みなり。
※ 一部残酷な描写・性的表現を削除してあります。
予め御理解を願います。
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