#2 第2話 奏が転校した理由

伊藤「で、校門前まで来てなんの話だ?」

奏「ちょっと待ってて。あ、こっちこっち!」

伊藤 (さすがはお嬢様ってところか。って運転している人、川西かよ)

川西「久しぶり故、少し鈍ってしまいましたが何とかなりました」

奏「いつもは専属の人なんだけどね。今回は内容も内容だから、、さぁ乗って」

伊藤「あぁ、わかった」

バタン

奏「単刀直入に言うわ、私の妹を助けて!」

伊藤「待て待て、んーなんだ?一旦整理させてくれ。えーと、奏には妹がいる」

奏「えぇ。3つ下のね」

伊藤「で、助けてとはどう言うことだ?」

奏「妹が入学式を終えてから引きこもってしまって?」

ピクッ

伊藤「イジメか」

奏「そうよ。 その日、いじめた連中全員に聞いた話によると、 「あそこの妹は金で主席を買った」、「金を渡して学校に入った」などの嘘をついて回った人がいたみたい」

伊藤「 話の信憑性も確かめずに信じる奴はいるからな。そのせいで俺も昔は、、、って そんなことより 結局その後どうなったんだ?」

奏「主犯はすぐに見つかったわ」

伊藤「処分は?」

奏「 私と妹の通っていた学校は中高一貫校なのだけれど、話に乗っていじめに加担した奴は出席停止処分、主犯は自主退学って形になったわ」

川西 (話し合いはあと5分ほどでしょうか? 少し遠回りした方がよさそうですね)

伊藤「そして奏と妹さんは転校か、」

奏「あったり前でしょ。あんな学校誰が続けるもんですか」

伊藤「 妹さん思いなんだね」

奏「 、、、妹は本当に優しい子よ。 学校だって「 お姉ちゃんと同じ学校に入りたい」って言って 一生懸命 受験勉強を頑張ってたのよ。それなのに、なんで妹があんな目に遭わなきゃいけないの!」

伊藤「・・・わかった」

奏「え?」

伊藤「俺が妹さんを何とかするよ」

奏「君しか頼れる人がいないんだ。お願い」

奏「あ、 そんな話してたら家がすぐそこに」

伊藤 ( デケー」

奏「声に出ているわよ」

伊藤「あぁすまなかったな。ビックリしてつい」

川西「奏様、伊藤様ご到着しました」

奏「さぁ行きましょ」

伊藤「あぁ」

伊藤 (この先か)

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