低能令息と陰口を言われている俺は前世の記憶を思い出したけど、悪評を今から覆すのも面倒くさいし前世で使えた能力が使えるようなので通販大手〇マゾンストアなどを駆使して取り敢えずスローライフでも目指しますか
第154話 それは(わたくしにとっては)良い事ですわね
第154話 それは(わたくしにとっては)良い事ですわね
これでオルグは子供を作る事もできないので、実家であるファング家を継ぐ事はできないだろう。
ここまでしてやっとわたくしは兄に対しての憎しみがかなり消え去ったような気分になる。
「ねぇ、お兄様、貴方にわたくしから一つお願いごとがございますわ……」
「ひぃっ、こ、ここまでして、子供まで作れなくしてまだやり足りないって言いたいのかっ!? もうお前には手を出さないし、偉そうな事も言わなければ今までのような態度もしないと約束するっ!! なんなら、今までお前をイジメて来た俺の言う言葉が信じられないというのならば、そのような契約をしたって良いっ!! だから、頼むからもうやめてくれっ!!」
「正直な話、死んでくれれば嬉しいのですけれども、貴方はわたくしをいたぶりはすれど、殺しはしなかったのでここら辺んで満足と言えば満足ですわね」
「だったら何故──」
「貴方に関してはこれで長年の恨みは晴らせたとは思うのですけれども、わたくしの元家族は貴方一人ではないのはご存じでしょう? あなた以外の他の家族に対してはまだ復讐は終えて無いですもの。なので貴方には一度国に帰って『わたくしが復讐しに行くので逃げないように』と元家族にしっかりと伝えといてくださいまし」
そして、わたくしに声をかけられたオルグは、まだわたくしから魔術の実験という体でいたぶられるのではと思ったのだろう。顔を真っ青にしながら『もうやめて欲しい』と懇願してくるのだが、そもそもわたくしがオルグに近付いた理由はまだイジメ足りないのでもう少しだイジメてやろうとか、そういう理由ではなく、別の理由があったからであり、わたくしはその理由である『残りの家族へわたくしからの伝言』を伝えるように言う。
「わ、分かったっ!! 必ず言うっ!! 絶対に言うから、もう良いだろうっ!?」
「そう、貴方がバカはバカでも物分かりの良いバカで良かったわ。ここで断れれでもしたら首を縦に振りたくなるくらいにはもう少しだけ分からせてあげなければならないと思っていたところですのよ。それはそうと、もし口先だけの返事でありわたくしの伝言を元家族に伝えていないという事が分かった時は、覚えておくことね」
「と、当然だっ!! 俺はもうお前には一生歯向かわないっ!! お前に歯向かうのは命がいくつあっても足りやしないっ!!」
「そう、それは(わたくしにとっては)良い事ですわね。」
そしてわたくしは言いたいことを言うと、後の処理はギルドの職員に任せて修練場から出て行くのであった。
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