第150話 踏み抜かれた股間が痛む



そしてわたくしは自分の排泄物の上でのたうち回るオルグへ蔑んだ視線を送りながら侮蔑の言葉を投げかける。


オルグは油汗をかき、藻掻き苦しみ、自ら漏らした物で全身びちゃびちゃに濡れながらもわたくしの蔑んだ視線や侮蔑の言葉を認識していたようで、その視線は怒りの感情に染まっておりわたくしを睨みつけている。


「ま、まぐれだっ!! こんな事はまぐれに決まっているっ!! どうせ俺の魔術を消したのもまぐれに決まっているっ!! 流石のお前でもこれは消せないだろうっ!! まぁ、先ほどの魔術を消せたのも、そもそもまぐれだったのならば消せる筈がないだろうなぁっ!! 炎の魔術段位四【炎の牢獄】…………へ?」


 なのでわたくしはオルグが回復するまで待ってあげると、わたくしがオルグの魔術を消す事ができたのはまぐれだなんだと自分に言い聞かせるように叫びながらわたくしに段位四の炎魔術を行使してくるのでわたくしは先程と同じようにカウンタースペルを無詠唱で行使して、オルグが行使しようとしてきた魔術をまたしても打ち消してやる。


「段位四の魔術を人に向けて放つという事は、その魔術の対象にされたわたくしは貴方を殺しても問題ないですわよね? 二度、情けをかけてあげたにも関わらずその恩を仇で返されたんですもの。当然命乞いなどという事はしないですわよね? それとも先ほどまでと同様に、やり返される覚悟すら持たずに段位四の魔術を行使したとか言わないですわよね? まぁ、どっちでも良いですわ。ちょうどギルドの職員も来た事ですし、貴方を突き出す前にもう二度とわたくしに喧嘩を売れなくなるまで徹底的にいたぶって差し上げますので、修練場を今から借りられるか職員に聞いて差しあげますわ。流石に逃げないですわよね? あ、どうせですので貴方がわたくしに勝つことができたのならば、今回の件は水に流してギルドには被害届は出しませんわよ? まさか、このわたくしにここまで言われて逃げるだなんて事、いたしませんわよね?」


 そしてわたくしはオルグにそう言うと、丁度駆けつけて来た職員へ修練場の使用許可と、ついでに決闘の審判をしてもらうように頼んでみると、快く承諾してくれたので、そのままわたくしはギルド職員と共に修練場へと向かう。


 ちなみにオルグはまだわたくしに踏み抜かれた股間が痛むらしく、歩こうとすれば強烈が激痛が走り歩けないらしく、その痛みに叫んでいたので、他の筋肉ムキムキな職員に担がれながらわたくし達と一緒に修練場へ向かう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る