第120話 最大モデルの日本刀
そしてこんなバカ女にわざわざ俺が出て来る事は無いと、ドルンが一歩前にでて武器である自分の身長程の槍を構える。
「あらぁ~。そちらのお兄さんが私の相手をしてくれるのですねぇ。別にどのようにしようが私はどっちでもいいのだけれどもぉ~、三人で戦った方が良いとは思いますけどぉ? それにそちらの方が、私が楽しめそうですものぉ。でも、今は楽しむ事よりも命令された事をミスが無いようしっかりと対応していく事の方が先決であると考えるのならば、簡単な方が有難いわねぇ。まぁ、一人を相手にしようが三人で相手にしようが結果は変わらないのですけれどもぉ」
しかし女はドルンが槍を構えているにも関わらず未だにのほほんとしており、焦っている様子すら見せないではないか。
ここまでくると余程のバカなのだろう。
「ドルン、こいつに現実を教えてやれ」
「はいっ!! 当然ですっ!!」
「あらあら、やる気満々ですわねぇ。では、
「はっ! コイツ一丁前に名乗って強者気取りかよっ!! その傲り高ぶったプライドをこのドルンが粉々に打ち砕いてやるわっ!!」
もうここまで来れば滑稽としか言いようがないだろうが、その事すら気付けないこの女自身が悪いのであって、自分を客観的にもう少しだけ見る事ができれば、ここで死なずに済んだだろうに……。
「後悔はあの世でやるんだなっ!! …………なっ!?」
そう思っていたのだが、ドルンが放った突きは、女が何もない空間から突如出したなんらかの持ち手であろうものの柄の部分で受け止められるではないか。
「これ、カッコイイですわよねぇ。私、一目見ただけでもう他の武器には目に入らなくなってしまう程にはかっこよくて美しくて、たくましいんですものぉ。即ご主人様へ買ってもらうようにおねだりいたしましたものぉっ」
そしてノナと名乗った女は次の瞬間背中に機械仕掛けの、人の身長程の巨大な腕を生やすと、その巨大な手で何もない空間から出ている柄を掴み、その巨大な腕に見合った大きさの剣を取り出すではないか。
その剣は片側にしか刃が無く、少しばかり反っている為サーベルのようにも見えるのだが、全く別物である事が一目見て窺える。
その剣の大きさはドルンの持つ槍よりも太く、そして長い。
「この子は【白菊】という名前ですわぁ。最大モデルの日本刀らしいですぅ。この片方にしかない刃、そこに浮き出ている波紋と言われる波、それが光を反射して白銀に光る姿はなんと美しいのでしょうかぁっ。本当はもう一振り買って頂いているんですけれども、あなた達程度であれば【白菊】一振りで十分ですぅ」
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ここまで読んで頂きありがとうございますっ!!(*'▽')ノ
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