(三)-3
俺はその声に反応した。なんだ、今の悲鳴は。またトラックなのか。そして突っ込んできて俺とマコト先輩をひき殺そうというのか。そう思って俺は悲鳴の方を見た。
するとなぜかその想像は違っていた。
公園内の周囲の人間が襲われていた。浅黒い肌の手足がやや長い、カッパみたいな顔をして背中に羽を生やした生物に、だ。ガーゴイルというやつではないのか。それも一匹や二匹ではない。大勢のガーゴイルが空から舞い降りてきて、または翼をはためかせて空中から人々を、手の指先の鋭い爪でひっかくようにして襲っていた。
(続く)
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