第6話 resume

【夢を見てたのか?】



夢でもなく、現実でもなく、亜空間だな。



 ほんとこの高圧的な態度、ムカつくな!!誰なんだよ、この直接話しかけてくるような、姿も見えない、気配もない、直接声だけだ。


それに、何だって?亜空間?訳分からん!!


【もうそろそろ姿を見せろ!!語りかけてばかりでうっさいわ。誰なんだよ!!】



あっ、悪いな。気にすんな!!



これだよ…じゃ気にさせるな!!



【ねぇ、どうしたの?】



ん?わっ?なんだ?この美少女…誰?



【せっかくのデートなのに〜暗い表情やだな〜】



落ち着け落ち着け!!確か子供に戻った夢を見て、


美衣奈…って女の子が迎えに来てくれて、


俺は小学生くらいで…今は高校生くらい、



タイムトラベラー?そうなるのかな?



【何呟いてるの?ねっ、これ似合う?】



可愛い、俺とはとても釣り合わない。


正直に伝えたほうがいいね。


【似合うね、可愛い…】


 名前も知らない、会ったことないんだから、仕方ない。でも面影がある。美衣奈…だろう。その雰囲気、話し方等。


【学生証持ってる?】


【あー、はい、これね】



美衣奈…推測してた通りだ。



【ありがとう、返すね。可愛く撮れてる】


【変なの〜そんなこと言ったことないのに…】



 何故高校生なんだ?何かの弾みでタイムトラベラーでも…そういえばさっき亜空間って言われたな。



 やっと、やっと気がついたか。推測力あるくせに理解力ゼロだな。そうなんだぞ、お前はここからやり直しだ。いや、やり直さないとならない。



【おい、意味解らん!!詳しく教えろ。なぁ、聞こえてるんだろ】


【えっ、どうしたの?誰と話してるの?】


【あっ、ごめん。最近直接話しかけてくるのがいてさ…こんなこと言っても解らないよね】


【大丈夫、私も一緒だから。やり直しでしょ?】


【な、な、な、な、な、な、何で?何で?何で?】


【落ち着いて、もう。何そのわざとらしい反応…】



深呼吸…スーハー…スーハー



【ごめん、何も解らないんだ。俺】


【別に解らなくてもいいよ。たぶん、この先私と出会わないと困ることがあるんでしょ?ねっ?】



美衣奈って何者なんだ?



俺は未だに夢の中にいるんだろうか?



それともこれが現実なんだろうか?






ご愛読、本当にありがとうございました




























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