第3話 戦湯開始
さてさてどう生き延びよう。
湯船の身一つで転生というイカれた状況を前に俺は震えていた。決して武者震いではない。転生してすぐにモンスター狩る主人公、バーサーカーか?
目の前にはドラゴンの様に禍々しい見た目をした化け物が一体。対する俺は風呂桶にシャンプーインリンス。とりあえず茂みの方に避難しよう。さりげなくバスタオルを巻く。TPOは大事だからね。
「グァ?」
数m先にいる鳥野郎がこっちを見てきた。
湯船なんて見た事無いのかな?
イッツジャパニーズテクノロジー、凄いでしょ。とにかく茂みに隠れよう。
鳥野郎が勢いよく足音を立てている。何かこっち来てるんですけど。一応なけなしの臨戦態勢を整える俺。ケロ○ンとジャンプーを構える。ケロ○ンは言わずもがな。その名で全国を制したさ覇者だ。
「ギャー!?」
▶︎ 京也はシャンプーを目に噴射した。
▶︎ 鳥野郎はダメージを受けた。
シャンプーのアルカリ性は奴の目に効くだろう。俺も小学生の時によく苦しめられたので、カッパさんハットを愛用した。さて今のうちに…
▶︎ 京也はケ○リった
▶︎ 京也は逃げれなかった…
「人間よ、なぜ我を攻撃する?」
話した!?鳥野郎が喋った。
もう敵わないと思い、俺は腰に巻いたタオルで白旗を掲げる。
「ふっ」
鳥野郎は鼻で笑った。
すみませんね、立派なもんじゃなくて。
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