第4話 変化する宇宙
「哲!負けてるやん、弱わぁ」
「何やてぇ、わいがこのアホに負けてるやて、アホ抜かせ、おめぇは正義のヒーローが戦いでどうなるのか分かってないわ。」
「ヒーロー?」
「そや、ひーろーはな、最初は戦いを拒んで,負けに走るんや。相手も同じ生命や言うてな。」
「それでも、大切な人のため、愛する人のために自分のみを犠牲にして戦い勝つんや。最初から勝つんはな、ルール違反言うこっちゃ。」
「ああ、そうでっか。ほなお好きに。」
「北斗、お好きにやないで、てめぇが倒したんはたった一人やで。俺はもう10人は倒してるっちゅうねん。ちっとは手伝わんかい!」
「哲はヒーローなんやろう?ヒーローは何時も一人で戦うねん。」
「そらぁ、昭和のヒーローやんけ。新世紀のヒーローは皆ん仲よー、敵やっつけるねんど!」
哲対大学総帥の戦いは哲の鳩尾への強烈なフックで決着が着いた。
二人は、次の敵、チンピラヤクザの愚連隊との勝負に向かった。
壮大なる宇宙、その概念は崩れ去った。
多くの宇宙という表現が定着した中にある新たな星、海円星。
マルチバースの世界は、全ての面で、地球環境にはなかったものを生んでいった。
異星人が当たり前の様に暮らす社会。
酸素のない環境、海の中にも人間と同じ二本足の生物が存在する。
名を、ゲッテンルルカ人。
彼らは、海水中に二酸化炭素を放出し、深海に沈む微生物の栄養価を保った。
その微生物は、二酸化炭素を分解し酸素と炭素を吐き出した。
その2つの原子から人間が次々と生まれ、海円星も地球と同じ人間たちが社会を作り上げた。
この社会をグローバルセカンドチェーンシステムと呼んだ。
ナブラミュー星人も又、この海円星の生物と言える存在となっていた。
「ったく、人間の中に入り込んで秘密裏に情報を取得して修士王座を守ろうって矢先に、地球が新星爆発して出来た海円星でも、って思ってたら、今度は磁気嵐でナブラミュー星人の大量入国。タイトルは結局競争になっちまったなぁ・・・。
これじゃぁ、地球の歴史とおんなじだぁ。」
ナブラミュー星人の人間観察も、自分が侵入しているこの一体となってしまった以上、同人類による獲得バトルが起こるだろうと予想していた。
「しかし、こう宇宙変化が激しいと昔太陽系と呼ばれた惑星とかはどうなってんのかな?ちょっと、行ってみっか!行くぞ、人間。共に飛ぶぞ!まずは冥王星からだ!」
人間内に留まるナブラミュー星人は、その体ごと、海円星の核エネルギーを全身の熱エネルギーと融合させ、原子エネルギーによって飛ぶ能力を身に着け旅立った。
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