「ジュリアス・シーザー」シェイクスピア
「ジュリアス・シーザー」シェイクスピア 福田恆存(ふくだつねあり)訳 新潮文庫
切ないすれちがいが入った、台詞調の政治劇です。
シーザーさん……どうしてこんなことに?
地の文いのち! みたいなところがある私の文章ですが、こうして人の口をもって語らせるのもいいなあ、なんて思いました。
こちらは劇の台本ですから、台詞中心なのは当たり前なんですけどね!
言い回しがいちいちかっこよくて、メモをとらずに読むのが不可能でした。おかげで読破まで、ものすごく時間が要りました。
本の厚み事態は小指の爪幅ほどですし、字も大きかったのですが、なんせ「ローマ!」な中身は新鮮で重厚な仕上がりになっているもので……。
クールな台詞回し、すれちがいをいかに作るかを勉強したい人に、おすすめの一冊です。
なお、この物語を書き写すときのミスなのか、時折ふしぎにつじつまの合わない箇所が出てきます。
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