第5話魔人と宿題
とある王国の宮廷に詩人として雇われている魔人がいた
魔人、今日も徹夜で詩作に励む
ある時、突然詩の女神から祝福を受け、魔人に詩が舞い降りた
王様から依頼されている宿題、それは「国歌の歌詞」を作るようにとのものだった
魔人、いつになく真剣に徹夜で宿題に励む
ら~ら~ら~♬
詩に節をつけ、歌にする
三日三晩、寝ずに詩作をした魔人、ついに完成した
「黒猫よ、ついに完成したぞ」
そういうと魔人は満面の笑顔をしたが、突然ベットに倒れ込み、眠った
「ご主人様、お疲れ様です。ゆっくりと休んでください」
というと従者の黒猫は、倒れ込んだ魔人にタオルケットをかけた
さて、翌日、完成した国歌を書いたものを脇に抱え、魔人、王に謁見を申し入れた
王様は待ってましたとばかりに笑顔で魔人を招き入れる
「王様、お待たせしました。このとおり、ご依頼の品、持参いたしました」
というと、国歌を書いた巻物を国王に渡した
国王、うん、うんと言いながら国歌を読み始める
「おお、なかなかいいではないか、この「王は盾となり剣となり、民を守り抜く」
というのが、いいのう。うん、うん、それこそ王の役目」
というと王様、満面の笑顔
「魔人よ、ご苦労であった。ゆるりと休まれよ
またそなたに頼らねばらなぬ時が来るだろう。その時まで、しばし休息をとられよ」
「はは~、ありがたきお言葉」
というと魔人は下がった
魔人、晴れ晴れしい気持ちで謁見の間を後にする
従者である黒猫、目をウルウルさせて言う
「ああ、ご主人様はやはり偉大な方です
魔人様を信じてついてきてよかった
この黒猫、一生の誇りです」
というと黒猫、バグパイプをとりだし、一曲奏でる
それに合わせて、魔人はステップを踏み、わが家へと帰るのであった
詩的魔人の優雅な生活 ポンポコ @ad1245ad
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