第7話 少女たちよ!俺に告白するな!
このおじいさんの弟子になって絵を学ぶ?
そんなつまらない人生には興味ないね!
もちろん、この中尾先生にはあからさまに断るわけにはいかない。
そのため、非常に巧妙な言葉を使って彼を褒め称え、この話題を避けるしかなかった。
同時に、星野未来の状況にも気がついた。
どうやら、星野未来は何かが起こったことに気づいたらしい。
それは彼女の彼氏、中尾長平がこの展覧会で賞を取れなくなったことだ!
一瞬にして、全員の注目が俺に集まった。
「その250万円はなくなったのか?」
星野未来が中尾長平に小声で聞いた。
「黙れ!」
中尾長平は少し腹を立てて星野未来に小声で叫んだ。
星野未来は叫ばれて、がく然とした。
俺は思う…こんな時彼女の頭に浮かぶのは、女性特有のある典型的な疑問だ。
それは「どうして私に怒鳴るの?あなたに私に怒鳴る資格がどこにあるの!」という考えだ!
どうやら、星野未来は内心かなり腹を立てているようだ。
でも、いくら怒っていても、星野未来は中尾学長に対してその怒りをぶつけることはできない。
彼女の視線はすぐに俺に向けられた。
彼女にとっては…以前、彼女の後ろをついて、卑屈であった奴が、
突然、理事長やその尊敬すべき老先生のお気に入りとなり、一瞬で会場の焦点になったのだ。
彼女はもう気づいている、最後に250万円の賞金をもらう可能性が最も高いのは彼女の現役の彼氏、中尾長平ではなく、俺だと!
その時、星野未来の俺を見る目は、以前の見下すような色を完全に失っていた。
まるで蜜を引き出すような甘い感じだ。
彼女はまるで「もっと早くに言ってよ、あなたがこんなに絵が上手だなんて、最低でもあなたに席を空けておけたのに!」と言っているようだった。
完全におしまいだ!
星野未来の恋に落ちたようなその目。
それがかえって、俺の心に非常に良くない感情を呼び起こした。
「あなたの絵画スキル+3」
「8000円の報酬を得ました」
困った!システムが表示したこの一連の報酬を見ている。
これらの報酬は豊かだが、星野未来が自分に対して急に大きな好感度を持ったことも示している。
これは良いことではない!
今、星野未来が俺を見る目は、まるで狼がジューシーで香ばしい肉を見たように、俺を飲み込んでしまいたいと思っている!
だから、すぐにこの場を離れる理由を見つけた。
その後、まだ弟子にしようと説得している中尾先生に別れを告げ、この恐ろしい場所から光速で逃げ出した。
もしもっと逃げなかったら、
星野未来はたちまちからギャル系を肉食系に変わり、
地面に押し倒して「お前は今日から俺のものだ!」などと愚かなことを言うだろう。
冗談じゃない。
星野未来は今、自分に向けるその告白したいほどの熱い視線が溢れんばかりだ。
このくそったれ!俺はお前が勝手に告白できる相手か?せめてお前の価値をしっかり搾取してからだろ?
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