雨魚
しとしとと雨が降る。こういう水気の多い日は街に雨魚がやって来る。青く透明な魚達が雨粒に乗って街中を泳ぎ回るその光景は街のちょっとした名物だ。傘を差す人はいない。差していると魚達が一斉に潜り込んで来てずぶ濡れになるからだ。それが嫌ならレインコートを着るか、さもなくば迂回して街を通らない方がいいのだけれど。
「ああもう!」
時間がない。仕方がないか。雨よ上がれと願いながら、私は魚の様に水の中を駆けて行く。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます