第11話 再びの異動
実質4年半、在宅で勤務。この経験はきっと自分の糧になる。環境適応できたことは大きい自信になる。本体にも地震を引き起こしてやるぜ!
と、訳の分からない事を思いながら、本体復帰。
ただね、4年間離れてると、忘れるんですよ。仕事。
利用者さんも変わってるから、一から覚え直しなわけですよ。
まぁ、利用者さんについては苦にはならないのです。話の最初に書いたんだけど、好きでこの仕事やってるからね。高齢者の方々とのやり取りは好きなんです。でなけりゃこの時点で16年も介護士やってない。
そりゃね、嫌な人もいますさ。殴ってきたり叩いてきたり。噛んできたり舐めてきたりする人もいますさ。嫌がる事をニヤニヤしながらする人もいますさ。
でもね、瞬間の笑顔と「ありがとう」と言う言葉で全て許せるんですよ。
このあたりが社畜と言われる所以なんですがね。
だけど、仕事については中々そうはいかない。人が変わると言う事はやり方が変わると言う事。方針が変わると言う事は、考え方が変わると言う事、
自分自身を新しい環境へアジャストする事がとても難しいお年頃。
だって、この時点で40歳越えてるからねぇ・・・。
俺は自他ともに認める石頭。相手の考えを否定するほどではないが、自分の考えを不用意に曲げるようなこともない。根拠があるなら別だが、喚くだけの言葉には一切耳を貸さない。
その辺りの柔軟性が失われるお年頃なのですよ。
で、何故異動になったかと言うと。
仕事が出来ないから異動になったのではなく(と思いたい)、本体で人が足りないから戻ってきてくれ、と言う事らしい。
ま、理由はともかくとして本体に戻ってジェネレーションギャップに苦しんで。
まー、何とかかんとかやりくりしてた1年後。
事件が起こった。
いや、そんな大したものではないけど。
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