第9話

そしてフランス語の授業を終えた。始終先生は義孝が問題だされて答えると、フフと笑いながらすごく笑顔だった。まぁ単語テストで補修になったらなったで嬉しそうだったが。多分同じ空間に二人きりでいれるからだろう。もう一人の単語テストで規定の点数に届かなかった男は課題をやることで大丈夫ってことになったが。義孝は不満げだったが、いつも赤点を取っているからという適当な理由をつけられ補修になった。


そして俺は部活にいくべく用意をしている。義孝は悲愁感を漂わせなから美少女達と話している。多分終わるまで待つつもりだろうな。あの美少女は氷姫と呼ばれているからナンパしてくるやつもいないだろう。凍るような目で見てくるからな。


俺は用意を終えると、教室をでて、優花がいるクラスに向かった。クラスに着くと、クラスに何人かの生徒が集まっていた。恐らく優花を見に来るために来たんだろう。お前ら暇だな。優花は困った笑みを浮かべているが、俺を見つけた瞬間俺の方によって来た。


「あ、お兄ちゃん。私お兄ちゃんの部活を見なきゃいけないんでこれで失礼します」


そういうと鞄を持って俺の元へやってきた。このクラスのやつの視線が俺に集まる。似てないなとでも思っているんだろうな。まぁ実際義理だしにてないのは仕方ないだろう。それにしても思った以上に優花は人気だな。多分誰も手をつけてない美少女だからワンちゃんいけるんじゃとでも思ったんだろうな。他の美少女は義孝を好きなことが多いし。


「お兄ちゃん部活行こうよ」


「そうだな。ここにいてもまた話しかけられそうだし」


これでイケメンなら周りは諦めるんだが。俺みたいな地味な男だからな。何とかして振り向いてもらおうとしてくるだろう。美少女は多くても義孝に手をつけられてるから振り向かせるのは難しいだろうしな。俺達は教室からはなれて部室に向かった。


靴に履き替えて外に出た。優花は中学と違う校舎をみた。


「やっぱり高校は青春って感じがするね」


「優花の中学の方がでかいし、なんならあっちの方が綺麗だろ」

 

千葉市が力いれてる小中一貫の学校なだけあって、綺麗さや設備は段違いだ。これが新興県立進学校との違いだろう。まぁ校舎を一新する案も県議会で出ているらしいが。県立の進学校をこんなぼろくていいのかと。だけど俺が卒業するまでには完成しなさそうなのであまり関係ないことだが。もっと実績を出してもらうために校舎を新しくしてほしいという思いはあるが。


「このいろんな青春を刻んできたような校舎の雰囲気がいいんだよ」


「俺にはぼろいだけにしか見えないが。俺には新しくしてほしいという思いがあるんだが」


「新しすぎるのも考えものだよ。年期があった方が親しみやすさは増すでしょ」


そいうもんか、まぁ感じかたは人によってそれぞれだからな。それにたいして反論はしないが。それに古い方がいいという価値観も分からなくはないからな。武家屋敷とか好きだし、寺とかも古いものであるほど価値や素晴らしさを感じるしな。だから将来的にとないの一等地の新築の家よりも武家屋敷に住みたいという思いが強い。だから将来的には京都に住みたいよな。


「そうだな。っと部室に着いたな」


「おお、野球部の部室って感じがするよ。男社会のような部室だね」


それ暗に汚いと言っていないか?まぉ実際その通りだから文句はないが。色々と整理を覚えた方がいいと思うが。それくらい散らかっている。マネージャーも放置するくらい野球部の部員に毒されてる感がある。最初見たときはなんとか整理しようとするんだが散らかしすぎていて途中で放棄するんだよな。そしてこのままでいいかとなる。


「まぁそうかもな。それじゃ俺は着替えるな」


そう言うと、優花は部室の外に出た。誰かがナンパしてくる前に早く着替えるか。俺は鞄からユニフォームを出して早く着替えた。そして部室の外に出ると、帰ってる生徒達が優花をみて話しかけようとしてるが、踏み留まって様子を見てるようだ。


俺はその間に優花と合流をすると、周りは嫉妬の視線を向けてきた。慣れてるから対したことないが。義孝と一緒にいる方がヤバイからな。胃に穴が空くレベル。俺はむしろ義孝の近くにいても美少女を彼女にできないのに嫉妬されるという残念なことになっている。


「優花それじゃ行くか」


俺達はグラウンドに向かい始めた。そして着くと、まだ誰も来てないので、談笑することにした。


「お兄ちゃんって相変わらず嫉妬視線を気にしてないよね。私と話していたりする普通のクラスメイトだといずらそうになるのに」


「そりゃ義孝トイレバソンなの日常茶飯事みたいなものだからな。あいつの周り美少女が多いし」


それに義孝も気にしてる様子がないしな。いやあいつの場合は気づいていないだけだろうが。鈍感系主人公だし。そんなことを会話していると、続々と部員達がグラウンドに来たので、俺は立ち上がると、グラウンドに出ることにした。


「それじゃ俺は行くわ。ナンパされたらすぐに来るからな」


「頑張ってねー」


俺はグラウンドに出ると、同級生達がなんであいつに可愛いやつと会話してるんだよとゆった視線を向けられていた。まぁ気にしないがな。手を出そうとしたらそいつに威嚇するけど。俺は走り込みを始めた。













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