第8話

「へぇー結構参考書あるんだねー。まぁ進学校なら当然か」


図書館の中をフムフムといいながら眺めている。後なんだあの美少女は俺達の憩いの場に現れるとはといった視線がすごい。この学校は整った顔の人は多いが、優花その中でも上位に入るからな。そう思うのも無理ない。だがナンパはしてこないだろう。本好きはそんな品のないことはしない。まぁ視線は向けてくるんだけど。


「あ、この本絶版になったやつじゃん。これ読みたかっただよー。お兄ちゃんこれ後で借りといて」


「分かったよ」


「それよりこの学校の文芸部の書いた小説が置いてあることに驚いたんだけど」


「ここの文芸部は新人賞に応募したり本気で作家を目指しているからな。現に何人もの作家がこの学校の文芸部からでている。俺を躍起になって探されたりもしたし」


それだけ本気ってことだろう。プロから教えを乞おうしているくらいだしな。まぁ俺は正体を隠したまんまだが。ばれたら変なのが近寄ってきそうだしな。お金大好きな女子はたくさんいるし、カツアゲしようとするやつもいるかもしれない。だから俺は公表しなきゃいけないときがこない限りは公表するつもりはない。


「お兄ちゃん探すってことは相当本気だね。でもばれてないんでしょ?」


「まぁな、ばれたら面倒だしな。それじゃ次行くがどこか行きたい場所あるか?」


「屋上に行きたいかな」


あそこはリア充がそんなにいないから中庭に人がいたときにたまにそこで昼を食べてたりする。風が気持ちいいんだよな。それに昼練してる人を見て青春だなぁーと思うことある。


「それじゃ屋上行くか」


「時間的にそこが最後になりそうだな」


「放課後はお兄ちゃんの野球やっている姿みたいなぁー」


どうやら放課後までこの制度は続いているみたいだな。あいつらがナンパしなきゃいいが。そしたら追い払うか。好きな人がないないなら様子見るが。いるから成功する見込みが可能性がなく無駄に終わるだけだからな。だからナンパはさせない。


「そうか、それなら俺はいつもより気合いをいれなきゃな」


優花にはお兄ちゃんはすごいんだよと思ってはほしいからな。キレキレのボールを投げて三振の山を築く。優花が見てると思うと気合いが入るぜ。まだまだ俺は進化を遂げれる。


「頑張ってお兄ちゃん」


そんなことを話していると、屋上に着いた。そして扉を開けて外にでる。いい風が今日も吹いている。夜とか気持ちいいんだろうな。屋上から昼練している人達を見てやっぱりこの学校は文武両道だなと思う。それだけ部活も実績を出してきてるし。


「ほぇーすごいね。進学校なのに部活まで昼練やってるなんて、本気度が強豪校並だよ」


「うちはそれなりにどの部活も実績を出しているからな。まぁ運動部より文化系の部活の方が実績は出しているが、そこは進学校だからそうなる」


「へぇー部活も盛んなんだー。ますますこの学校に行きたくなったよ。私も野球部のマネージャで本気で甲子園目指したいからね。お兄ちゃんといけたらもっと最高だね。合間の優花的にポイント高くない?」


「確かに高いな。お兄ちゃん甲子園行けるように頑張っちゃう」


妹と甲子園を目指すっていうのはアニメぽくて燃えるな。まぁ優花は好きな人が別にいるからそこはアニメぽくないが。アニメだったは兄好きでラブコメをしながら最終的に甲子園に行くんだが。まぁ現実はこれだよな。それでもオタクである俺と一緒に甲子園に行きたいというのは普通の妹よりかはブラコン気味ではあるが。


「お兄ちゃんは二年生になったらエースになってね。それで自慢のお兄ちゃんでいてね」


「ああ、優花が進学する前にはエースになって見せるよ。だから優花も受験成功しろよ」


うちは偏差値65位だから優花の成績なら落ちることはないと思うが。県立千葉でもいける成績だしな。万が一のこともあるから一応油断はするなよという意味で言ったが。


「うん頑張る。それじゃそろそろ昼休み終わるから私はクラスに戻るねー。部活楽しみにしてるよ」


そう言って優花は扉からでた。俺は昼練が終わったタイミングで俺も教室に戻った。教室は相変わらず義孝が目だっている。あ、あいつハーレムが一人増えてるな。こりゃ昨日なにかイベントが起きたな。


俺は自分の席に座ると、あくびをして、単語帳を開き単語を覚えてる確認をする。ちなみにうちの学校はフランス語を授業で習っている。そして次の授業はフランス語なのと単語テストがあるから確認をしているのだ。義孝は大丈夫なのか?あいつ成績そんなによくないしな。これも主人公特有とも言える。しかもフランス語の先生にまでフラグをたててるから幅広い年齢にその主人公効果があることが分かる。


そして確認を終えるとちょうどチャイムが鳴った。そしてフランス語の先生が入ってくる。皆真面目な表情をしているのは先生が美人だからだ。男というのは少しでも美人な人にカッコいいと思われたいのと、好印象を与えたいからああやって真剣な表情をするのだ。まぁ義孝を好きだからほぼ誰も見られてないが。






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