第7話

中庭に着くと、先約は誰もいなく告白してるやつもいなかった。よかったこれで安心して食べれる。それから食べていると見たことあるやつが来た。なんでお前がいるんだよ。優花。


「あ、お兄ちゃんじゃんクラスにいないからここかなと思ったよ」


「なんでお前がいるんだよ。中学校はどうした?」


今日は創立記念日でもないはずだ。もしそうだとしてもうちの学校にいるのはおかしい。だって高校にわざわざ来る意味が分からないからだ。


「うちの学校は志望校に一日だけ体験入学できるっていう制度があってね。それならここにしようと思ったんだけど、あまりにも私が体験入学することになったクラスメイトの人達が案内しようと下心があってうるさくてね。だからといって感想文も書かなきゃいけないから適当に過ごすこともできなくてね。お兄ちゃんに案内してもらえばいいやと思ってここに来たんだよ」


公立で進学校だが、高校がないからそんな制度あるのね。高校を作ればもっと人気が出そうだが、公立の小中一貫校だから難しいのか。だから進学校への進学するためとモチベーションを保つためにこんな制度があるのね。うちクラスは誰も来てない。進学校とはえ千葉市からじゃ遠いからあまり来ないんだよなぁー。


「それで案内か、これを食べてからならしてもいいぞ。暇だしな」

 

「本当助かるぅー。さすがお兄ちゃん。貴俊くんがいなかったら好きになっていたよ」


優花は少しブラコンだが、好きな人がいるからそこまでひどくはない。むしろ俺に早く彼女を作ってもらわなきゃ心配だと思ってるくらいだ。義理だから優花は美少女だ。だからクラスメイトから下心ありで誘われてるんだろう。うちの学校進学校のくせに下半身で生きてるやつが多すぎるからな。これを解決してもらわなきゃ困る。


俺はパンを急いで食べて、お茶を飲み食べ終わった。ここは進学校にしては設備がぼろいから紹介できるようなところは少ないが。まぁ元々は進学校じゃなかったが、10年前に天才が同時に現れて、難関私立大学にたくさん受かったらしい。それで進学実績がすごいってことになって、地元の人を中心に頭いい人が集まりだして、進学校になったらしい。


「それでどこから見たいんだ?」


「図書館かな?やっぱりどんな本があるか気になるし」


図書館か。ここは俺を含め図書委員が本を決めてるからそこそこ面白いのは多い。それに参考書も豊富だ。進学校というともあるが。俺の書いた小説も置いてある。俺が選んだ訳じゃないが。それに俺は通っている学校がここだって名前は広がっていないから俺が書いたものだと気づいているやつは義孝や優花ぐらいだ。


「そうか、それなら行くか」


「レッツゴー!」


そう言って、手を上に上げた。相変わらずテンション高いな。それが優花のいいところでもあるんだか。俺達は図書館に向かった。道中見慣れない制服を着ている美少女を見て注目か集まる。優花はふんふんと鼻唄を歌っていて気にしてないようだが。話しかけようとする男もいるが、俺がにらみを聞かせると悔しそうにどっか行く。


義孝に何かしてこないように俺が身に付けた目を腐らせて、睨むやり方だ。これをやると大半のやつはびびって逃げ出す。不良には通用しないんだがな。そのときは義孝が何とかしてしまうのだからさすが主人公と言ったところだな。


「お兄ちゃんまた腐り目具合上がったんじゃない?」


「振られて、また傷ついたからな。これは心の闇を出してるだけだからだからだよ」


「また振られたんだ。また義孝さんのことが好きな人なの?」


「ああ、そうだ。これで十連敗だよ。いつになったら彼女が出きるんだか。これじゃいろんな人の好意に義孝が気づく方が早いかもな」


ほんとなんで俺の好きになる女子はみんな義孝が好きなんだよ。まぁ恨みはしないが。美少女が多いから義孝を好きな人が多いのっていうのもあるか。


「義孝さんモテるねぇー。まぁ分からなくもないけど。フラグたつイベントが多すぎるだよねー」


「神様は義孝を主人公として作ったからな。そこはまぁ仕方ない」


脇役である俺は義孝を支えるしかないからな。まぁ手も義孝のお陰で振られたとはいえ、美少女とも接点を持てたのはよかったことだな。俺一人じゃ女子に一人も近づいてこなかっただろうからな。義孝が近くにいるから嫌がらせをされることもなかったし。


「お兄ちゃんって人を恨むことないよね。例えどんなひどい振られかたをしても」


「恨んだって仕方ないからな。義孝はいいやつだし、他の告白したやつも俺の関知がアだからなんとも思わない。言ってることは確かだからな」


義孝を好きな美少女に振られてきた男には義孝のことを逆恨みするやつもいるだろう。だが俺は一番近くで義孝を見てきたからモテるのは分かるからたいして気にならない。まぁイベントが多すぎないかと思うことはあるが、そこは主人公だから多いよなってことで納得している。


「お兄ちゃんはやっぱり優しいよ。その優しさを理解してくれる人に会えるといいね」


そんなことを話していると、図書館に着いた。やっぱりあんまりでかくないよな。優花の学校の方が図書館でかいんじゃね。自習席があるのは助かるがな。早く行かないとすぐに埋まるが。そこは進学校だから仕方ない。大体が受験とかテストには本気で取り組むからな。





 



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