第3話

それからしばらく経つと、朝の朝礼がなった。ついるんの写真を見ると、時間が経つのを早く感じる。それだけ魅力的な存在なのだ。るんほど天使は早々いない。アイドルはやっぱ次元が違うな。桃井先輩も負けてないが、天使だしな。ああ放課後が楽しみだ。俺にもついに彼女ができる日がくるなんて、すると前の扉が開き先生が入ってきた。


「それじゃあ朝のホームルーム始めるぞ。今日は包丁を持っていたやつがいたから、放課後気を付けろよー」


包丁か、まぁ俺は野球部だから放課後遅くなる可能性があるが、男をわざわざ襲ってくるやつもいないだろう。メリットないし。桃井先輩は帰宅部でバイトしてるから、そんなに放課後遅くならないから心配いらないが。ちなみに義孝も帰宅部だ。主人公ってやたらと帰宅部が多いよね。


そうして伝えることを伝えて、先生が教室をでた。午前の授業が始まるな、一限目は日本史か、楽しみだな。あの先生の授業は面白いからな。2限目は数学か、寝るか。今日は午前中に数学があったからよかったな。これか午後だと当てられケースが多いからね。なぜかは知らないが。それに放課後の願掛けのために数学は午後受けたくない。

 

それから日本史の授業も終わり、数学も終わり、あっという間に昼休みになった。俺はいっつも一人でお昼を食べている。義孝は美少女に囲まれて食べて、俺は邪魔という視線を一緒に食べてる女子から受けるからな。義孝は俺といると、よく俺に話しかけるからだろう。話が合うし、あいつには男の友達が少ないからな。


そいうこともあり俺は購買でパンを買って一人で中庭に行った。中庭に着くと、誰かが桃井先輩に告白していた。俺は振られると分かっていながらも、その様子を隠れなからうかがう。趣味悪いな。


「付き合ってくれお願いだ」


「ごめんね。好きな人いるんだ」


「そんなやつより俺の方がイケメンなはずだろ。だから俺と付き合ってくれよ」


確かにイケメンだが、あの人は遊び人って感じがする。付き合ってもすぐに桃井先輩を裏切りそうだ。そんなやつに桃井先輩はやらない。


「私は性格で決めるんだよ。貴方みたいなイケメンだけの人に興味ないよ。頭もよくないし、よく不倫もするし、それにナルシストだし、そんな人とは付き合えない」


結構毒舌に言ったな。男は桃井先輩を睨んでいる。今にも襲いそうだ。ここは俺が助けにはいるか。あの男は危険だからな。俺はすかさず桃井先輩の前に立った。


「好きな人いるって聞いても迫ってくるのは男として恥ずかしくないんですか?みみっちいですよ」


「ちっ後で覚えておけよ」


そう言って男はどっかにいった。とりあえず助けれたことだし昼を食べるか。俺は中庭にあるベンチに座って食べ始めた。すると桃井先輩が俺のとなりに座って来た。いい匂いが漂ってくる。


「もし余ってるようならパンをもらえないかな?購買に行く途中で告白されたからなにも買ってないんだ」


「それなら焼きそばパンでいいならどうぞ」


「焼きそばパン好きだから買おうと思っていたし、ちょうどよかったよ」 

  

桃井先輩は俺から焼きそばパンを受けとり、開けて食べ始めた。なにげに一緒に食べるのは始めてかもしれない。そもそも誰かと食べること自体久しぶりだが。一ヶ月前義孝の家で食べて以来か。あいつ俺がいようと妹といちゃいちゃしてたから俺はブラックを飲みまくっていたんだよな。あいつら甘すぎだし。


「うーんやっぱり焼きそばパンは美味しく感じるねー」


「あのこれお茶ですけどどうぞ。マッカン買ったら当たりが出たんでよかった飲んでください」


「お、飲み物までくれるの?ありがたいよー」


そう言ってお茶をごくごく飲む。俺はそれ見ながらフレンチトーストを食べる。そのあとにマッカンを飲む。やっぱり甘いの最高。義孝が女子がいるとマッカンを飲めなくなるからこいうときは貴重なんだよなぁー。


そして互いに食べ終わると、俺達は少し談笑をして、それぞれの教室向かおうとすると、桃井先輩に呼び止められた。


「今日はありがとね。正直怖かった面もあったからね」


あんな堂々としてたのに恐怖は感じていたのか。俺も人の心が分かるようになるにはまだまだのようだな。桃井先輩の恐怖の気持ちにも気づけないなんて。せめて好きな人の気持ちには気づけるようになりたいから、もっと心理学を学ぶか。大学でも心理学を学ぶ予定だし。今学んで損はない。


「それじゃまた放課後ね」


俺は桃井先輩と分かれると、教室に戻ると予想通りというか美少女達と義孝はいちゃいちゃしていた。これで来年妹もここに入学してくると思うと胃が痛くなりそうだ。そして案の定クラスメイトはみんなブラックを飲んでいた。俺達が入学してからブラックがいっつも売りきれているんだが、これが理由だろうな。甘すぎるだよなこいつら。どっか人のいないところでやってくんないかね、被害が出るから。


俺は自分の席に着くと、突っ伏して寝ていた。だって物理だからね。私立文系志望の俺には関係のない授業だからな。それからあっという間に放課後になり俺は体育館裏をワクワクしながら向かった。







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る