ちかえ「いつまでも輝く母へ」


・ちかえ「いつまでも輝く母へ」

https://kakuyomu.jp/works/16818093078383307687


 とある小国で開かれる、即位式の裏側で。主役である新たな女王であるラケルは、母のイライアとともに、その瞬間を待っていた。新たな女王の回想から、「母」である元王妃の実像に迫る異世界ファンタジー。

 ちかえさんは、先月の「真新しい靴がステップ」から引き続いての参加です。こちらも異世界が舞台のファンタジーで、魔獣と魔法使いの奇妙な主従関係がテーマでした。


 本作は、新女王と王妃という母娘関係を、二人だけの会話から描いています。ややこしそうな関係ですが、どろどろしたところが全くない、むしろ素朴で共感できる親子関係です。そしてとっても微笑ましいです。

 しかし、王妃に対する評価はなかなかシビアです。主語が大きくなってしまいますが、それが、頑張っているのになかなか評価されない現代の女性たちともオーバーラップします。その頑張りを一番近くで見てきて、それを正当に認められてほしいと願うのは、他でもない娘たちなのだとも感じました。

 
















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る