世界

異世界に転生して、私が一番驚いたことは、驚異的な物覚えの速さだ。私は、確かに学問を学ぶのは好きだけど決して私が天才とか秀才とかではない。前世ではむしろ、物覚えの速さは人より遅いくらいだった。

なのに今、私の両親が使っている言葉を理解することができている。言語の文法、単語の意味、発音、既存のルールに反する例外的な文法、発音などを完全に理解することができている。前世のとき、一番勉強していた言語は英語だけど精々文章を読むのが精一杯で、リスニングなんて全くできなかったな。


これが、子どもの吸収力というやつなのだろろうか?

子供は、周囲の人の言葉を真似して覚えるというが流石にここまでとは思わなかった。これは私の精神年齢が少し高いからなのだろうか。だとしても少し異常だとは思うけど。

こんな言葉を、ミステリー小説で聞いたことがある。

「誰もが、生まれたときはみんな天才。大人になるにつれてだんだん馬鹿になる」と


この言葉も、あながち間違っていないのかもしれない。


私が住んでいる家は、木やレンガ、石などが建材として使われていて、いかにもファンタジーって感じだ。不思議なことに、この場所は村なのにこの家だけ他の家と離れている。もしものとき、家と家の距離が離れていては危険なのではないだろうか。家が離れているから必然的に人通りも減るため、誰かにこっそり襲撃されてしまうのではないか?それに連絡が伝わるのが遅くなる。

これには一体意味があるのだろうか?


そして更に数年たった。私は今6歳になった。六歳にもなると歩いたり言葉を喋ったりすることが違和感なくできるようななった。最初はおぼつかなかった会話も今ではネイティブレベルだ。

そして私がこの世界に転生して、もう6年以上経っているわけだが両親からこの世界のことについてかなりの情報を教えてくれた。


この世界のことをディオーネというらしい。多分、前世で言う「地球」みたいなものだろう。ディオーネというのはこの世界を想像した神様らしい。もしかしたら、私を異世界に呼んだのはこのディオーネという神様のお導きなのかもしれない。

そして、驚くべきことになんとこの世界には魔法があるらしい。子供には魔力をあまり浴びせてはいけない、ということらしく魔力は体調崩す原因になるらしい。成長すればするほど魔力に耐性がついていくんだとか。もちろん、両親が私の前で魔法を使ったことは一度もなく大事に育ててくれた。

(魔法の存在に気づくまでだいぶ時間はかかったけど。)


そしてこの世界には魔物と言われる危険な生物がいるらしい。魔物というのは魔力によって突然変異した生物らしい。より凶暴なり、魔力を操れるようななるので対処がとても難しいらしい。多分私を魔物に遭遇させないため家の敷地外に行かせなかったのだろう。


そしてヒト以外にもあらゆる種族が存在しているらしい。聞いたところによるとエルフ、ドワーフ、獣人族、ドラゴン、魔族ほかに数多の種族がいるらしい。本当にファンタジーの世界なんだ。別に前世が退屈だったというわけではないが、物語に出てくる種族たちが実在しているということが驚きだ。ワクワクしないはずがない。


こんな広大な世界、私も旅をしてみたいな

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