修学旅行④

「ねぇねぇジンクル、メルトを見かけないけどどこに行ったの?? 」


私はマリンとジンクルと一緒にチルハを探していた。


「メルトなら1人でチルハを探しに行ったから、そのうち戻ってくるだろ 」


ジンクルは軽く答えていたが、私は何故か嫌な予感がした。


そういえばチルハってなんで急に仲良くなったんだろう。


あんな人この学校でこれまで見たことがなかった。


最近転校してきたのかな。


「ねえねえマリン、チルハくんって前から学校にいたっけ? 」


「私は最近初めて知ったよ

チルハくんっていつ転校してきたんだろうね 」


私はマリンに聞いたけど、全然知らないみたい。


やっぱりメルトが心配だ。


「ジンクル、やっぱメルト探しに行かない? 」


私がジンクルに提案するとジンクルは驚いたような顔をしていた。


「いいぜ、俺も少し心配になってきた 」


「そうと決めたら早く行こう!

確か向こうの桟橋の方にいたよね 」



私たちがメルトがいた場所につくとそこには誰もいなかった。


でもある横穴に向かって血痕が残っていた。


私はその瞬間背筋が凍った。


「これってメルトの血なの? 」


私が呟くと隣でジンクルの顔が真っ青になっていた。


「おい、これってメルトのつけてたバッチじゃないか? 」


(てことはこの血痕の先にいるのはメルト? )


私たちはその横穴に入っていくことにした。




横穴はとても長く続いていた。


すると先で声がした。


こえがする方に行くとそこに居たのは、


「チルハ…… 」


そこにはチルハが数人の黒装束の男と一緒に、頭から血を流しているメルトを見ていた。


(なんでメルトと一緒にいるんだ)


その時、後ろにいたもう1人の黒装束の人に気付かなかった。


(完全に油断した…… )

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

続く

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る