4人の絆
ジンクルたちを呼ぶと3人ともすぐさま駆けつけてきた。
『どうしたんだメルト
お前なんで震えてんだよ。』
ジンクルに言われて気づいた、俺はまだ震えが止まっていなかった。
なぜなのかは分からない。
『それで、なんで私たちを呼んだの??』
一緒に来たノエルが聞いた。
『前ジンクルたちが話してくれた’天の子'ってやつあるだろ?
俺、その’天の子'ってやつ目指すことにした。』
3人は俺の話を聞いてポカンとしていた。
『メルト、それはふざけて言ってるの??』
マリンが率直に聞いてきた。
この反応だと俺が言った言葉はかなり変わっていたのかもしれない。
この世界の'天の子'はそんなにすごいものなのだろうか。
その場に沈黙が続いているとジンクルが喋り出した。
『'天の子'ってのはな、相当優れた能力がないとなれないんだ。
大体今誰が'天の子'かを知ることだって難しいだろ。』
ジンクルは一瞬冷や汗をかいているように見えた。
そしてジンクルは付け足すように言った。
『お前天の子になって何かしようとしてるだろ?』
『…………..』
俺は少し黙った後にジンクスに見つめるように聞いた。
『なんでそう思ったの??』
『それは、お前とは長い付き合いだからだよ。』
ジンクルは少し冷静になって答えた。
そんなにジンクルと仲が良かったのかと感心しつつ、俺も返した。
『そうだよな。流石だよジンクル。』
俺はジンクルからの質問に答えることにした。
『ジンクル、実は俺違う世界から転生してきたんだ。
今まで黙っててすまなかった。』
俺は正直に前世で起こった全てのことを3人に話した。
すると、3人の反応は以外で、俺が朝から様子がおかしかったことなどの全てが腑に落ちたようで、あまり驚かられなかった。
『メルトの前世の世界ではこの世界とどんなところが違うの??』
マリンがとても興味を持った目で聞いてきた。
『文明のレベルが全然違くて、勉強とかも問題の解き方がもっと簡単になってたりするんだよ。例えば……..』
俺はマリンたちに机にあった教科書で三平方など具体的に前世のことを話した。
そういえばジンクルと熱く語り合っていたけど、ノエルとマリンのことすっかり忘れてた。)
俺がなぜ転生者だということを打ち明けたかというと、これからこの4人で’神の子'を目指すにあたって都合がいいのと、後々予期しないタイミングでボロが出てバレるより自分から説明した方が良いと思ったからだ。
(よし!これでこの4人の間では自由に会話できる!!)
俺は今話したことは誰にも言わないようにと忠告をした。
次の授業のチャイムがなったのでそこでみんなは解散した。
にしてもあの廊下を歩いていた男はなんなんだろう。
気になったが深追いするのは辞めることにした。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
続く
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