異能力発見??
みんなに秘密を伝えた後、帰りに飲食店(前世でいうカフェのようなもの)によった。
『メルト〜何飲むー??』
ノエルが上機嫌に俺に聞いてくる。
ここの店のドリンクは人気が高いようでノエルも大好物らしい。
机に座って待っていると、座席にドリンクが届いた。
飲もうとドリンクに手を伸ばすと.
(ピリピリ)
指が何か細い針に刺されるかのような痛みを感じた。
少し落ち着いてまた手を伸ばすと。
(ピリピリピリピリ)
次はもっと痛む。
『何してんだよメルト〜』
なかなかドリンクを飲まない俺をからかうと、俺のドリンクに手を伸ばしてひとくち飲んだ。
するとジンクルは吐き気に襲われたらしくトイレにダッシュして行った。
帰ってくるとジンクスは怒って言った。
『なんかあのいちごシロップ、タバスコソースになってたぞ。』
おそらく食事も扱う店なので店員さんが間違って入れたのかもしれない。
(これってまさか、危険を察知したら体が反応して教えてくれるんじゃないか?)
今日の昼休み、お弁当を食べた時には何も起こらなかったので、可能性は高いと感じた。
確信を持つために俺はまだ少し変な顔をしているジンクルにあることをお願いした。
『ジンクル、俺にビンタしてくれ。』
ジンクルは俺を変人を見るかのような目で見てきた。
『メルト、それもまさか前世の世界での文化なのか??』
俺はジンクルを納得させるために適当にそれっぽく答えることにした。
『ビンタは俺のいた世界では友情の大きさなんだ。
だから、めっちゃ強くやってくれ!』
ジンクルは少し腑に落ちない顔をしていたが引き受けてくれた。
ジンクルのあまりの天然さに、その横でノエルとマリンはクスクス笑っていた。
いざジンクルが手を振りかぶると、少しずつ頬がピリピリし始め、手のひらが加速に入るとその痛みは大きくなっていった。
『ベチン!!』
ジンクルのビンタは思ったより痛かった。
だがこれで分かったことがある。
俺には’異能力'がある。
魔法と違って自発的に出せるものではないが、危険を察知してくれるのはかなり便利だ。
これからの学園生活でどんな危険が待っているか分からない。
俺が色々と考えていると、ジンクルが謝ってきた。
『ごめんなメルト、ちょっと強過ぎたかもしれん。』
俺はこれでも日本人、遠慮を忘れない。
『いいよジンクル。俺らの友情が強いってことだろ!!』
にしてもジンクルは人が良すぎる。
前世でもこんな友達欲しかったなぁ
俺のドリンクを取り替えてもらい、カフェでおしゃべりを満喫した後、俺たちは店を後にした。
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続く
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