出会い

ドアを勢いよく開けるとそこには1人の爽やかな青年と2人の美少女が立っていた。


『おはようメルト!!』


青年が挨拶してくれた。


おそらくこのメンバーでいつも登校しているのだろう。


前世で朝課外のために1人でクズ学校に通っていたのが懐かしい。


(嫌な思い出だなぁ)


『おはよう!!』


とにかく俺も挨拶を返した。


『今日俺なんか寝ぼけててさ、みんなの名前聞いていい??』


不自然だが聞かないことには始まらないのでみんなの情報を探ってみた。


『何言ってんのよ〜!

私の名前忘れたの??

私の名前はノエルよ。』


金髪ですらっとしていて、エメラルドグリーンの瞳を持つ少女が答えた。


『あ!そうだそうだ思い出したよ〜』


俺はなんとなく飾った言葉で誤魔化した。


次に白髪で身長は少し低めの少女が名前を教えてくれた。


『私はマリン!!

なんで忘れちゃうのよ〜』


やはり言っていることから推測するにこの4人で毎日登校しているらしい。


楽しそうな学校生活でなによりだ。


最後に青年が名前を教えてくれた。


『俺はジンクル、

俺ら親友じゃねーかよ!!』


ジンクルは笑って答えた。


ジンクルは茶色の瞳で髪は短髪、前世でのスポーツ系の男子といったところだろうか。


話している感じと雰囲気、それから同じエメラルドグリーンの綺麗な瞳から推測するに、ノエルとマリンは双子だろう。


あまりに顔が整い過ぎてつい見惚れてしまう。


会話が終わると学校に向かって歩き出した。


どうやら俺の家は街の大通りに位置しているらしく、そこがみんなの集合場所になっているそうだ。


大通りを少し歩くと学校が見えてきた。


距離的には2キロぐらいであまり遠くない。


前世の学校では20キロぐらい離れた場所から2時間かけて登校してきていたのだ。


『綺麗な街並みだね。』


つい思っていたことが言葉に出てしまった。


『何言ってんだよお前

ほんと寝ぼけてるな。』


ジンクルがそう言いみんなも笑っていた。

(幸せすぎて涙出そう)



大きな校門をくぐり学校に着くと、みんなに俺の教室まで案内してもらいどうにか席に着いた。

(これじゃ記憶喪失の変なやつだよ)


かなり行動に怪しいところもたくさんあったが、今までの培ってきた友情があるらしく周りのみんなは全く気にしていなかった。


いい友達を持ったものだなぁ


俺は前世の悲惨な経験もあり友達の存在に大きく感動していた。



しばらくすると先生が教室に入ってきて授業を始めた。


一応前世で偏差値が結構高い高校に通っていたので、勉強はついていけた。


というよりこの時代の数学といい物理といい前世の世界より技術が進歩していなく、公式などほとんど存在していなかった。


つまり俺はこの世界で勉強'無双'できるのだ。


その時、俺はこの世界で行きていく道を決めた。


俺は絶対この世界で1番の天才になってやる!!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

続く

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る