第5話 フェン 稽古つけてもらうってよ

魔力を認識してから1年。


魔力操作を重点に置いて毎日コツコツこねたり、魔力で星や数字、果てには文字を。。


と思い、始めたら気がつけばこれだ。


まぁ、1年でやっと体の中でぐにゃぐにゃと粘土のようにこねれるようになった。


なんでこんなことをしているかといえば、まぁこの世界にゲームやネットがない。TVもない。いや、確か魔道映像通信機なるものが王家や上位貴族は持っているんだっけ?

まぁ、いいか。


つまり、暇だったから。

勉強等のすることはあるが、まぁ遊ぶ物がないし、何よりこの村。。。ほとんど大人しかおらん。。。過疎すぎん!?


ファンタジーでも都会は若者の人気の場所のようです。


とまぁそんなこんなでこれからも魔力操作に力を入れていきますが。。


皆様疑問に思ってない?


属性は?


型は?


って。安心して下さい。私もその1人でした。


コホン。


属性や型がわかるのは、驚異的な才能を持つ者以外、基本的には成人(15歳)を迎えて、

大陸名にもなってるファルマズラと呼ばれる神の加護を授かる儀式を受けることで、ファルマズラ教会の人たちに鑑定してもらえることができ、その時に教えてもらえるようだ。


鑑定。。最初はスキルかと思ったがどうやらそう言った類いではなく、魔力の型の中に鑑定に特化したものがあるみたいだ。細いことは知らん。俺6歳だし。


まぁそれはそれで置いといて、


俺は今日という日を楽しみにしていた!!!


やっと来た。。。この時が(キリ)


そう闘争心を剥き出し、キメ顔を庭のど真ん中していると。。


「よし、フェン。こいつが今日からお前が使う訓練用の木剣だ。因みに、この家にある木剣は代々当主お手製だ。そして、折れたり破損したら、その時使ってたやつが新しく作り直すことになっている。つまりは折ったら運用レベルのものができるまで特訓お預けのペナルティだ。」


と、庭にある物置きから木剣2本持って歩きながら、サラッととんでもないことを言い出した男がジン。俺の父親だ。


「父さんありがとう。ペナルティって。。本気ですか?」


すると猛禽類に似た鋭い眼光が俺を射抜きながら口を動かす。


「当たり前だ。俺らみたいなのにとってコイツに命を握られていると言っても過言ではない。相手がどんな奴でさえ、たとえ神でさえも折られる事がない限りは勝機はある。ペナルティも訓練だ。」


「命が握られてる。。」


ゴクリと飲み込み。


こうして俺の訓練が始まった。


まずは、剣の振り方や立ち回り相手の見るべきポイントなど基本的なことを一通りざっくり教わり、それを踏まえての打ち合い。


からなりゆっくりめのスピードだったが、大変でした。


体力と筋力、反射神経に、観察眼。。


今日一日だけでもすごい身になった。



この訓練は父さんの仕事を受け継ぎ、1日でも早く父さんの負担を減らし、村の皆んなを安心して暮らせるようにしたいという思いから小さい時から志願していた。理由は流石に伏せてたけどね。自分の親に言えんて。。


訓練初日、その日は木剣を折ることなく無事に終わらせた。

因みに訓練後は魔力操作の訓練は欠かさない。


それと今思ったんだが、木剣作るって事は、木を伐採しなきゃならない。。どうやって?てか加工ってどうするん?


絶対折らないと心に誓ったのであった。



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