第8話Bパート

「そういえば拓馬、あれからどうなった」


カバンを片付け

いつも通り拓馬の席で集まって

話をしていると、


昨日のことを聞かれた拓馬は…


「それがよ昨日父さん休みだったんだけど

家にいなかったんだよ」


「え!なんで

昨日休みで家にいたんでしょ」


「それがさ…」


時は昨日の帰りに遡る。

紗奈と分かれて数分で家につき



「ただいまー」


と言いながら入り

ベイクが入った段ボールを床に置くと…


「ワン!ワン!」


「あっちょっと、ベイク」


ベイクは段ボールから早々に出て

空いていたリビングの扉から

中に入ってしまった


拓馬は急いで靴を脱ぎ

リビングへと向かった。


リビングに着くと

ベイクを抱っこしていた麻耶の姿があった


「母さんただいま」


「あら拓馬おかえり。


この子が拾ってきた子犬ね

可愛くていい子じゃない。


名前は決めてるの?


あ!ちょっとくすぐったいわよ」


「紗奈がベイクってつけてくれた」


「ベイクくんね

でもなんでベイクなのかしら」


「色合いがベイクドチーズケーキに似てるから

ベイクって」


「確かに似てるわね」


そんな話をしていると

拓馬はあることに気づき


「そういえば母さん、

父さんは?」


「ベイクくんの必要なものを

買いに行ったわよ」


「え!もういったの明日でよかったのに」


「私もそういったんだけど、


早いに越したことはないって言って

行っちゃったのよ。


楽しみでしょうがないのね」


「そうなんだ

てっきりまた母さんが父さんに自分の意見を

押し付けたって思ってたよ」


「あら失礼しちゃうわ」


そんな話をしていると…

ガチャ。と玄関が開く音がした


「ワン!」


「あら!ベイクくんは元気ね」


「俺行ってくるよ」 


それと同時にベイクは麻耶の手から抜け出し

玄関に向かってしまったので、

拓馬も向かった。


玄関に着くと

靴を脱ぎ終わりベイクと見つめあっている

隆也の姿があった。


「父さんおかえり」


「ただいま

この子の名前はなんというんだ」


「ベイクだよ

紗奈がベイクドチーズケーキに色合いが似てるからつけてくれた」


「そっか」


「荷物運ぶの手伝うよ」


「うん」


そして拓馬たちは荷物を持ち

リビングに向かった。


リビングに着くと隆也は

ケージを取り出し


「拓馬、今からベイクを動物病院に

病気がないかとか予防接種してもらうために

連れて行くぞ」


「今17時だけど動物病院って急に行って

大丈夫なの」 


「それなら大丈夫だ、

さっき電話しといた」


「いつの間に」


その後拓馬はすんなりベイクをケージに

入れることができ

隆也と動物病院に行った。


時は現在に戻る


「え!じゃあ、あの後すぐに病院行ったんだ

問題はなかったの」


「おう、健康体でどうやらベイクは一才の

オスって先生言ってた

ちなみに大人しく予防接種も打てたぞ」


「良いな〜。

うちのペロは今でも暴れるよ」


「そうなのか

でも初めてだったし次行ったら

暴れそうかもな」


「それはあるかもね」


「そういえばさ

昨日寝ようとしたらベイクが

俺の顔を舐めて寝かせてくれなかったんだよ」


「ペロも家に来た頃寝かせてくれなかったな

遊びたいよって言ってるようで

寝れなかったよ」


「朝はその逆で顔を舐めて起こしてきたり

今朝も…」


「甘えてきてやっと玄関に来れたと思ったら

寂しがられたりでもされた?」


「よくわかったな。全くその通りだよ」


「ペロも最初寂しがってたよ懐かしいな、


最初のうちはしょうがないよ。

慣れてくればちゃんとお見送りしてくれるよ」


「何それめっちゃ可愛いな

ベイクも早く慣れて欲しい(願)」


そんな話を二人がしていると

聞いていた牡丹が話に入ってきた


「良いな〜私、会いたくなってきた

紗奈ちゃんと拓馬くんのワンちゃんに」


「牡丹ちゃんって犬好きなの」


「うん。私犬好きなんだ

でもほら私の家お肉屋さんだから

ペット飼えないんだよね」


「うーん…」


そう言う牡丹に桃香は少し考えた後


「どうしたの桃香?」


「それならさ、

今日みんな拓馬くんに家にいって

会えばいいじゃん

紗奈のペロも連れてきて」


「おぉ、それいいな!

拓馬っちそうしようぜ」


「俺はいいけど紗奈もいいか」


「もちろんいいよ。

昌也くんも確か今日は部活休みだったよね」


「うん。

休みだから僕も遊べるよ」


「て言うことは初めて紗奈ちゃんたちと

遊べるって言うこと?」


「そうだね。

希美ちゃんと遊ぶの初めてだね」


「つ、つ、ついに紗奈ちゃんと遊べるのね!


て言うことは紗奈ちゃんの私服も見れるのね

絶対可愛くて私鼻血出しちゃうわ」 


と希美が言い出したので


(あ、いつものが始まるな)


思った6人そして案の定


「でも待てよ首輪をつけて

私を飼って言うのもありね


「ハイハイこんな所に変態犬がいまーす」


「誰が変態犬よ!」


「あんたよ!」


といつもの会話に笑っている

仲良しメンバーであった。

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