第6話Dパート
そして次の日の朝いつも集まる場所に集まり
二人で学校に向かい始めた
その間それ以外の四人は少し離れたところから
見守ることにした。
そして最初に声を発したのは紗奈だ。
「なんか話すの久しぶりだよね」
「うんそうね」
そこからしばらく話さずにいた
それに見かねて、
「たくしょうがないわね」
と、二人のところに行こうとした希美をみて
優吾はとっさに手を掴んだ。
「なによ、あのまんまだと仲直りできないじゃないそんなの私は嫌よ」
「希実ちゃん気持ちはわかるけどさ
今は二人に任せた方がいいと思うんだ」
「優吾の言うとおりだこれは
あいつらの問題だ信じて待つしかない」
希実は優吾の手を振り解き、
「けど仲直りできなかったらどうするのよ
それじゃあ意味がないじゃない」
そう言う希実の手をそっと握った牡丹は
希実の顔を見ながら言った。
「多分大丈夫じゃないかな私小学校からさずっと見てきたけど喧嘩してもあの二人はすぐに仲直りして仲良くなって、
だから今回の喧嘩は
あの二人がもっと仲良くなるために
必要なことだと思うよだからさ信じよ」
その言葉に希実は観念したのか
希美は行くのを辞め、
「わかったわ可愛い牡丹ちゃんのいうとおり
あの二人を信じることにしてみるわ」
「可愛いは余計だけど
ありがとう信じてくれて」
それから数分後
今度は桃香から紗奈に話しかけた。
「なんか初めてよねここまで
仲直りしなかったのは」
「う、うん
いつもはその日のうちに仲直りするもんね」
すると桃香が立ち止まったので
紗奈や
跡をついていた四人も足を止めると、
「紗奈、私はね本当に無理してなんかいないの
「本当なの」
「うん本当よ確かに中学の頃はさ
バスケが好きでさ頑張ったけど今はさ
バスケ以上に紗奈たちと過ごすのが
もっと好きなの。
実はさ中学の時、待っててもらうの
申し訳ないなと思ってたから
ちょうど良かったのよ」
「でも弟くんもバスケ部入ったんでしょ
お姉ちゃはなんで入らなかった
のってなんない?」
「たく紗奈って本当に心配性だよね
そこは私に任せて
それにさ私完璧に辞めたわけじゃないよ」
「え!?」
「席は入れといて頼まれた時に
行くようにしたの
いわゆる幽霊部員っていうやつね。
ほら女子バスケ部の顧問佐原だから
融通きかせてくれそうって思って
頼み込んだら了承してくれて
部活の先輩たちにも言っといてもらって
許可はしてくれてるから安心しなさい」
「そうだったんだ」
「だからさ今は私が一番やりたいこと
違う大切にしたいことを大事にさせてよ」
「大切にしたいこと?」
「うん私が大切にしたいことはね
もっと拓馬くんや優吾くんや昌也くん
紗奈に牡丹それに希実と一緒にいること
一緒に笑って泣いて時には
今日みたいに喧嘩して
そんな、何気ない時間を大切にしたいの
それが今私が大切にしたいことなの」
紗奈はその言葉に涙が出ていて
桃香も話をしながら涙を流してた。
そして紗奈は桃香に抱きついた
「桃香ごめん私桃香の気持ちに
気づいてあげられなかった。
桃香の気持ちを知らないで
私の意見ばっかり押し付けてた」
それに桃香もさっきより大粒な
涙を流しながら、
「私こそ意地張って酷いこと言ってごめん
私こそ正直に言えばよかった。
あの時に自分の気持ちを言えてれば
こんな喧嘩しなくてよかった」
「これで仲直りだね」
「そうね」
そして二人は仲直りのハグをしている
ところを四人は見ていた。
(仲直りできて良かった)
と四人は思っていたが
牡丹はそれと同時に
(二人がハグしてる!百合展開だ!!
って何考えてるの
こんな大事な時に私ったら
何考えてるの)
と牡丹がそんなことを考えてると
紗奈たちが近寄ってきた。
女子の二人にはうっすら涙が見れた。
「よしこれで一件落着かな」
「よかったよかった仲直りできて」
二人はハグをやめ四人の方を向いた
「みんなには迷惑かけちゃったわね」
「私たちのせいで本当ごめんね」
「気にすることはないよ仲直りできてよかった」
「そうよ私のいつ見ても可愛くて綺麗で
だーいすきな紗奈ちゃんたちが
にはいつまでも笑顔でいてほしいからね」
「さりげなく怖い人いたわよ」
「誰のことよ!!」
「あんたのことよ」
いつもの会話に笑顔が吹きこぼれる6人
その後は久しぶりにみんなで話しながら
登校した。
過去に3日間ここまで話さなかったことは
なかった。
彼らにとってこの体験は今後の人生に
大きく役に立つだろう。
幾多の困難もこの6人いや昌也も入れれば7人ならきっと乗り越えられる。
いつものメンバーそしていつもの道に
いつもの6人の背中が姿があった
仲睦まじい姿があった。
決して壊れることがない固い絆また一つ
生まれたのであった。
第6話end
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