第5話Dパート


Dパート


「紗奈ちゃんそれにみんな

ラオン!ラオン交換しましょ!」


「もちろんいいよ

でも少し落ち着いて」


みんなと仲良くなれる。


その嬉しさが込み上げ

また衝動を抑え切れなくなり

興奮気味の鈴原に落ち着くように

言った紗奈に対し鈴原は


「やったー!ついに紗奈ちゃんと

ラオン交換できる!!


ちょっと待っててね

急いでスマホ出すから」


と興奮そのままにポケットからスマホを

取り出そうとしたその時


「あ!」


スマホが手から滑って床に落ちた。


「もう〜大丈夫?希実ちゃん

って、え!これって」


紗奈が希実スマホに触ったその時

たまたま紗奈を隠し撮りしてる写真が

画面に映ってしまった。



桃香は隠し撮りのことを知っているため

冷静を保っていたが

それ以外のメンバーは希実を見た


「え!やばい!あ、ちょっとまって

ま、ま、ま、まって、みちゃだめー!!」


そう言いスマホを取り返したあと

我に帰り鈴原は紗奈の方見ると


「これってどういうこと?」


事情を知っている桃香は

鈴原に対し 


「はぁ、正直に話したら?」


「わかってるよ」


と言い、嫌われる覚悟を決め

鈴原は転校してからの数日

隠し撮りをして寂しさを紛らしていた

ことを伝えた


「なるほどねうーん」


「この写真は消すね」 


「そうだねけしてくれると嬉しいかな」


その言葉に


(あ!これで友達じゃなくなるかも)


と鈴原は思っていたが


「代わりにさ今からみんなで新しい写真撮ろう」


「え!?」


「おーそれいいかもな」


「そうとなったら早く撮ろうぜもう

もお朝の会になるだろうし」


「そうね早く撮りましょ」


「私が入るのも初めてかも」


「確かにそうだね」


その光景に希実が慌てていると


「希実ちゃん早くおいで」


と手を差し伸ばす紗奈。


その手を希実は掴み紗奈の隣に立った。


紗奈は自分のスマホをクラスメイトに渡し

写真を撮ってもらった。


そして、

ラオン交換を済ませてグループに

希実を紹介して無事入れることができ、


先ほど撮った写真が送られてきた。


「しっかり撮れてるね希実ちゃん」


チェック済み

そういい紗奈は希実の方を向いた。


希美の顔はとても嬉しそうだった。


「うん!私嬉しい

ってあれ?紗奈ちゃん今、

名前で呼んでくれたよね」


「うん!

私たちは仲良くなったら

呼びやすいようにするって決めてるの

ね!拓馬」


「紗奈の言うとおりだ

だから希美ちゃんも俺らのこと

好きなように呼んでくれ」


「わかった、

これからみんなよろしくね」


一同が話をし終えたタイミングで


「お前ら席につけ朝礼を始めるぞ」


と佐原が教室に来たので

席に座った紗奈たち。


「6月14日にクラスマッチがある


男子はバレーボールで

3人から最高で5人のチームでやる

女子は卓球でペアでやる

詳しいことがわかり次第また連絡する」


「はい!」


その後も佐原の話は続いているが


「希美ちゃん」


「どうしたの具合でも悪い?」


「そうじゃなくて

これからもよろしくね

これからもっと仲良くなろうね」


「うん!」


と会話を済ませた紗奈


その後希美はこっそりスマホを取り出し

壁紙を先ほど撮った

7人での写真に変えた。


転校生鈴原希実と友達になれた拓馬たち

ここから彼らの甘くて時に切ない

学園生活が開幕する

第5話end

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