第6話『今大切にしたいこと』

Aパート


希実と仲良くなった一週間後の五月の中旬


いつもの通学路で

拓馬、紗奈、優吾、桃香、 牡丹、

希実が話をしながら学校へ向かっていた。


朝はこのメンバーで行くのが

最近の日課になっている。


「今日から学校か早く休みにならないかな」


「ゆ、優吾くんそう言わないで勉強頑張ろ」 


「そうだぞたった5日頑張れば休み」


大体の高校生中学生は学校がめんどくさいと

思っていて

特に週の初めの月曜日が1番の憂鬱なものだ。


月曜日から元気っぱいな中学生や高校生は

滅多にいないし

いるとすればそれはもう

物好きって言っていいだろう。


「そりゃぁそうだけどさやすみでもなんか楽しみがないと気合い入らないんだよな

どうせ夜は家の手伝いだし」


「確かにそうよね遊ぶ約束していると

その分頑張れるわよね」


珍しくこの時は優吾の言い分に

みんな同情していた。


「そうだ!拓馬っち今度遊ばない?

この前俺風邪引いたから遊べなかったし」


「お!それいいなどうせなら昌也も

誘おうぜ」


「おー!それいいな!」


男子二人が話してるのを横目に

女子四人も話をしていた


「私たちも遊ばない?」


「私はいいわよ」


「私もいいよ」


そんな会話をしていると

まだ先に入ってきてもおかしくない

希美がしょぼくれていた


「みんないいな遊べて」


「希美は遊べないの」


「私は土曜日は弟の面倒見なくちゃ

いけないのよねだからもしかしたら無理のよ」


「希実ちゃん弟いたんだ」

『そうだよ。

小2の弟がいるの宏明って言うんだけど

私が中学入る前に時に離婚したんだけどね』


「そうだったんだね」


そんなこんな話をしていると、

学校に着いた。


下駄箱で靴を履き替え教室に入ると

昌也が部活終わりで休んでいた。

「みんなおはよう」

「おはよう昌也。

今日はいつもより早く終わったんだな」


「まあね」


昌也に挨拶を済ませ

各々カバンを片付けて教室の

後ろで集まり話し始めた。


「そうだ!昌也っち土曜日空いてる?」


「うん、ちょうど部活休みだから空いてるよ』


「3人で遊ばない?拓馬っちと俺と」


「うんいいよどこであそぶ」

すると真っ先に拓馬は

「美味しそうなカフェあったから

そこ行かない?』


「うんいいよほんとに拓馬くんは

スイーツ好きだよね。

お昼の時に購買部で

毎回の用に菓子パン買ってるよね」


「昌也ひとつ忘れてるぞ」


「え、なんだろう?」


「おれはアニメも好きなことをだよ」


「わかってるよ!」


「おー『感心』」


ドヤ顔でアニメも好きと言われた昌也は

思わずツッコミを入れると

一同は拍手をした。


滅多に突っ込まないため

一同思わず拍手をしてしまった。


「うぃーす」


そんな会話をしていると

佐原が教室に入ってきた。


佐原が入ってきたのをみんなが

席に着くと朝礼をし始めた。


朝の挨拶や健康観察などをやったあと

佐原が話し始めた。


「このクラスはまだ

学級長服学級長と書記が決まってない。」


「先生!清水くんじゃダメですか」


拓馬たちじゃないクラスメイトが

そう質問すると…


「俺もそう思って学年主任に

今クラス委員長的なことをやってる

奴いるんですけどそのまま任せていいすかって


聞いたんだけど

決めなくちゃいけません。

しっかりしなさいって怒られた」


その話を聞いたクラス全員

この先生いい先生なんだけど

どこか抜けてるんだよな、


と思っていると

さらに佐原は話を続けた。


「さっさと決めないとまた俺が怒られるから

来週あたりに決めようと思う。


各々誰がいいか考えてきてくれ

いなかったらいないでいいからな。


あと部活の申請書今週中だ

入りたいやつは出しておくように以上だ』


そして朝礼が終わり

また7人が集まり話し始めた。


「学級長かおれは誰でもいいかな」


「もうー優吾はまた投げやりにする

少しは考えたらどうなの?」


「まぁまぁ桃香ちゃんおちついて

そうだ!拓馬くんはどう思う」


「そうだな、しいていうなら

おれは昌也があってると思うけどな」


「僕?」


「確かに転校してきて数日しか

経ってない私でもわかるわ。


クラス引っ張っていくのは

昌也くんが適任だと思う」


「確かに今まで引っ張ってきたのは

僕かもしれないけど。


「いやぁ僕はあくまで居なかったから

1年間は無理だよ」


「そうか俺はあってると思うけどな」


そんな話をしていると…


「ねぇみんな話変えてもいいかな?」


「ん?紗奈どうしたんだ?」


「どうしたのよ改まって」


「桃香はさ、本当に部活やらなくていいの?」

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