Dパート
「そう言えばその袋何が入ってるの」
すっかり元気になった牡丹は
拓馬たちが持っていた袋に
何が入ってるのか気になったので
そう聞くと
「俺らさっき、本屋に行ったから
そこで買った漫画だぞ
見るか」
「良いの!!」
「私も拓馬が買った漫画気になるかな
牡丹ちゃんも漫画やアニメ好きなんだ」
拓馬の提案に思わずテンションが上がる
牡丹を見て紗奈がたずねた。
「うん!大好き
本を読んでる時だけは
なりたい自分になれてる気がするんだよね」
「その気持ちわかる!
私体弱くて運動とか激しく体を動かすことが
できなかったから
バトル系とかスポーツ系を読んで
運動してる気分になるんだよね」
「だよね。
私の場合恋愛系読むと
この子みたいにグイグイ距離を
縮めることできたらなとか
この子みたいに思ったこと言えたら
良いのになとか思う」
二人が話に夢中になっていると…
「二人とも拓馬くんが待ってるよ」
「あ!ごめん」
「気にすんなって
楽しく話してるならそれでいいし」
「ごめんね
それでなに買ったの?」
牡丹がそう言うと拓馬は袋から
漫画を数冊出した。
「え!別れた後に恋降りる
別れ恋知ってるの」
「伊藤さんも知ってるんだ
今日一巻出たばっかなのによく知ってるね」
と牡丹に聞くと
「もちろん知ってるよ
連載当初から読んでる。
最近の恋愛系にはない不思議なのに
切ないと言う
ありがちな設定なんだけど
独特な雰囲気を醸し出してるんだよね。
あの先生って前の2作品はいわゆる
純愛系だったから別れ恋の1話読んだ時
こういう系もできるんだってびっくりした。
私の勝手な要望になっちゃうんだけど
あの先生が作る青春系とかバトル系も
読んでみたいって思ってるんだよね。」
と普段の牡丹では考えられない
ほどよく喋るので、
聞いた3人は驚いた。
「あ!ごめん喋りすぎだよね」
と申し訳なさそうに牡丹が言ってきたので
「そんなことないよ
牡丹ちゃんがアニメが好きってしれて
嬉しかったぞ。
だからよ、これからも
アニメとか漫画の話しようぜ
お互い貴重なアニオタ同士だから
仲良くしようぜ」
「うんよろしくね」
拓馬にそう言われ一人嬉しさに浸っていた
牡丹であった。
「そういえば昌也くんと紗奈ちゃんも
漫画買ったの」
「うんって言っても僕は
漫画とか詳しくないから
拓馬くんから勧めてもらったのを
買ったぐらいだけどね」
「そっか紗奈ちゃんは」
「私はさっき二人が話してた悲し恋と
あとは新刊本何冊かだよ
まぁ悲し恋は拓馬に勧められて
買ったんだけどね」
「さすが拓馬くん
いろんな種類の漫画を布教してるんだ」
「まぁなその方がいろんなの楽しめて
読んでて楽しいだろ」
「確かに、そうだね」
そんな話をしていると
「その悲し恋っていう作品
僕も帰りに買っていこうかな。
ていうかひどいよ拓馬くん、
紗奈ちゃんには勧めたんなら
僕にも勧めて欲しかったな」
「悪りぃ悪りぃ
勧めようと思ったんだけど
漫画初心者の昌也に
いっぱい教えても全部読みきれないと
思ったからよ」
「そういうとことだったんだ
遠慮せずに教えてくれて良かったのに」
「わかった今度はガンガン教えるから
許してくれ」
「わかったそうしてくれるんなら
許してあげる」
「ありがとうな」
拓馬と昌也の会話に紗奈が入ってきた
「ダメだよ昌也くん
拓馬にそんなこと言ったら
三時間本屋コースだよ」
「流石に3時間も本を勧めたりは
するわけないだろ」
「そうそれなら良いんだけど」
「最低でも1時間はかかると思うけどな」
「1時間はかかるんだ
紗奈ちゃんがいう通り3時間も
ありえるかもね」
「昌也までそれいうのかよ
流石に3時間は話さないぞ」
と二人から揶揄われたので
拓馬は拗ねてしまった
二人が笑いながらご機嫌を取っていると
その姿に思わず笑いながら
(私みんなと仲よくなれて良かった
これから楽しくやって行けそう)
と思う牡丹であった。
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