第11話 メタメタにやってやんよ
まず、普通に戦っても避けられる。
当たったとしても渾身の一撃でなければ防がれて一撃にはならない。
そんなことよりも、たった一撃だけで勝ちと言われるのは納得いかない。
だから、
「わかりました。5分間というのはのみます。
ただ、当てても試合は続行、それでいいですね。」
「面白い子だね。良いよ。
男の子はそれくらいじゃなくっちゃね。」
まず手始めに
「
俺の
発射前には射線から逃げられいた。
次に
「
純粋に
それでもだめなら
「演算能力に負担をかける。」
「
「
瞳を八方から囲うようにして魔法陣を生成、
弾幕をバラまいて、魔法陣でそれが跳弾する。
しかもこの跳弾は弾丸の形状を固定するというオマケつき。
「っち。めんどくさいな。身体強化で弾丸なら潰せると思ったのに。
これじゃきりがない。」
跳弾し続ける弾幕に嫌気がさした瞳は上へと逃げる。
「
逃がさねえよ。俺もすかさず跳躍し追撃を仕掛ける。
が、
「へー。力でなら勝てると思ったか?
能力に火力がないんだ、当然身体強化は極めてるよ。
本職の強化系能力者ぐらいにはね。」
攻撃を受け止められ、そのまま蹴りを喰らう。
だが、その瞬間にはもう
「ぶっ飛べ。」
瞳の背後を取っていて、全力で足を振りぬいていた。
地面に叩きつけられる瞳。チャンスだ。
「
俺は叩きつけられようとしていた。
接地する際、その勢いを体をひねることで回転エネルギーに変換。
ブレーキンの姿勢で隣の瞳に踵落としを放つ。
決まった、そう確信したのに。
「ツクモン、縛って。」
突如、高速で迫ってくるロープ。
俺の全身を支えている両手を縛られ体制を崩し、
頭を打って、俺渾身の一撃は不発に終わり、
「オイタが過ぎるよ憶人君。
それに、瞳ちゃんも手を抜いちゃダメでしょ。
どうせ、私が守ってくれるとでも思ったんでしょ。
その通りなんだけどさ。」
鏡子さんの説教が始まり試合もうやむやに終わった。
そこにエプロン姿のごっついマッチョメンが登場。
「みんな、カレーライス出来たぞ。取りにおいで~。」
そのまま食事をして帰ることになってしまった。
そして今は帰り道、というか帰りの便。
「憶人君、どうだった?
瞳ちゃん強かったでしょ。
あの子、ホントはおじい様と同じぐらいには強いのよ。」
夜風で冷える。
「聞いてるの?おーい。」
「聞いてますよ鏡子さん。あの人、全然本気じゃなかった。」
「じゃぁ、あの子の能力わかった?」
憶人君たちを見送ったあと、僕はヒトミンに話しかけていた。
「どうだった、あの子強かった?」
「今はまだ弱い。」
わくわくした表情でいうヒトミン。
彼女が楽しそうで何よりだ。
「それで能力はわかったのかい?」
「あいつの能力は」
「あの子の能力は」
「事象の因果律の読み取り」
「自己対象の現実改変」
「だけど、その情報は自分の頭で処理しなくちゃなんねえ。戦い向きじゃねえよ。」
「ただし、自分が何かをしていたことにしかできない、それも今は5秒前まで。」
「「楽しかったかい?」」
「「あぁ、とってもな。」」
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