社会の辛さと自分の弱さ②

 一月ほど無職を経験した後、某大手リクルートサイトにて理化学機器のルート営業の仕事を見付けました。僕は今の惨めな環境から脱したい一心で直ぐに応募しました。筆記試験と面接の後、無事採用。直ぐに働けることとなりました。


 距離はありましたが家に猫が居たという事もあり実家から通う事に。毎日通勤退勤合わせて二時間以上かかっていました。今思えば何と無駄な時間だったのだろうと思います。


 入社してすぐ、所長がパワハラ気質な人間である事に気付きます。無能。役立たず。クズ野郎と暴言はもちろんの事、ミスした時には普通に頭を叩いてきたりしました。少人数の営業所故、逃げ場がありません。本社は所長のパワハラに気付いていないらしく、評価はとても高かったです。


 毎日毎日、ろくな指導もせず教えていない事をミスった僕に対しねちねちと嫌味を言ったり怒鳴りつけてきました。我慢できなくなり怒鳴り散らすと、態度が一変。キミには期待してるんだよ、と、思っても居ない事を口にし始めました。


 仕事自体はまぁ楽しかったのですが、兎に角所長がクズでした。僕だけでなく他の営業マンや事務員さんにも毎日のように暴言を吐いていました。


 僕はメモ帳にパワハラのメモを取っていました。ある日、僕がいよいようつ病になり会社を休んでしまいます。そしてそのまま退職することになり、最後に告発してやろうと会社の制服のポケットに入れておいたメモ帳を回収しに行ったら、何と、所長の手によって盗まれていました。


 あまりにも悔しく、そして、絶望しました。もう何もする気も起きず、黙って退職しました。一月になったばかりの頃でした。入社して、八か月ぐらいで辞めました。


 そして、ここから本題のホームレス生活が始まる事になります。

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