第35話


って、会話が会社であったよなあ?


俺は、兄貴からめずらしく送られてきた画像に、やっぱり、


ーげ?


ってなる。


なぜに赤木だ?


隣で珍しく俺のスマホを覗く明日菜も首を傾げる。ちなみに俺も明日菜もお互いのスマホに、興味ない。


明日菜は俺にロックナンバー教えてくれようとしたけど、いらない。


うっかり喋りそうな俺だし?俺のお口はアイスクリームや、シリコンスプレーかも?


けど、バーディガーディにシリコンスプレーしたら、音鳴らなくね?


錆止めが?


くれ?午後いちばん?


そういえば一尉が今度壊れた自転車くれるから、バラバラにして遊んでいいっていわれたよなあ。


明日菜が俺のスマホを覗くのも稀だ。


ー春馬くんのスマホむても悲鳴あげるだけだから。


らしい。


たしかにスリナムオオヒキガエルいるよなあ?


すんげーの。あれ夜中に枕元にいたら、絶対ちびりそうな俺だ。


「どうしてお義兄さんと赤木くんが一緒なの?仲良いの?」


「いや?学年違うし、兄貴は真面目な方だし?正反対な気もするけど?飲み屋で偶然?」


まあ、広いけどありる意味人口過密地域は限られた場所だろうしなあ?


10号線側は、すっかり都会化してるけど。差が激しいのは、どこも同じかなあ。


東京だけが一人勝ちなんじゃないのか?


まあ、日本の首都だから、首都圏さえあればいいのかなあ?


ってかなりどうでもいい事を思いながら、チラッと横をみると明日菜が少し笑う。


「どうして笑うんだ?」


「うん、ほら?赤木くんってマイナスイメージしかないんだけどね、やっぱり、なんか懐かしいなあ?って。あんなにきつかった地元なんだけどさ、なんかね?」


13歳で親元はなれたんだもんなあ、明日菜。俺の田舎からしたら、大都会の東京なんか異世界みたいだよなあ。


わりと夜景の生中継とかに呆気にとらえてる。


あんなに人いるのか?あかりいるのか?まず、寝ないのか⁈


びっくりな、


ーいや、俺の国だよなあ?


もはや異次元の人混みだ。


あんな中で、13歳からかあ。


俺はなんとなく手を伸ばして、明日菜の頭をなでる。そういえば犬がいたら、なんかなぜちゃうよなあ。


うちのラッシーも頭撫でろ?だし?


ラッシー元気かなあ。


くすぐったそうに明日菜が、でも、楽しそうに笑う。


「産まれたら、里帰りかなあ?」


「そうだな。墓参りも行きたいし」


じいちゃんに曾孫をみせたい。


けど、


「…野郎だからか、俺は懐かしくないぞ?」


赤木を懐かしむ明日菜にムッとした俺だった。

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