第6話


「えっ?ダブルデート?」


って今時、古くね?


って先輩のワードセンスに内心で呆れつつ、最近は、それでこの先輩だよなあ?


って思うけど。


それくらいには、先輩のことを、なんとなく知っていた。


(それだけ実家が家族くるみで仲良しだってことを、当の弟夫婦は、わかりにくい)


まあ、俺と春馬は滅多に連絡取らないけど、先輩と神城は仲良し姉妹だし、先輩経由で俺たち村上家が春馬の様子を知れるんだけど。


あいつのスマホが稼働してるのか、意味不明な我が家だ。たまにそういう意味で神城に感謝してる。まあ、その前は母さんが柴原の母親にそれとなくきいていたらしいけど。


風の噂でしか連絡ないのが、うちの弟だ。まあ、春馬も俺も社会人だしなあ。


ただ俺は一応返信は返すけど。あいつの場合、呼んでるかさえ怪しいし?


たまに用があれば、もはや忙しい神城経由で連絡した方がはやい。


ちなみに家族仲はとくに悪くはない。たんにあいつの性格だ。


台風や災害のニュースがあれば、大丈夫か?そう確認してくる程度には、親は大切なんだろう。


なぜか、母の日に毎年のように花とポテトチップスが届くらしいし?


花はともかくポテトチップスってなんだよ?母さんもう成人病とか気にする年齢的になってきてるぞ?


母の日なら、健康的なやつにしろよ?ちなみに、ポテトチップスはうちの母にだけらしい。


義母には花がきちんとプレゼントされたらしい。


菜の花とともに?


(あいつにしては上出来だ)


父の日は、


火に油。


だけどな。


なんで菜種油を父の日ギフトにしたんだ?あのバカは。


最近知った事だけど、神城は基本的に春馬にめちゃくちゃ甘いので、春馬のブレーキにはならないみたいだ。


いや、まあ、神城の存在自体が春馬のブレーキかもだけど。


いや、マニュアルシフトか?


メッセージだけじゃ、よくわからず、俺は先輩に電話することにした。


ようは先輩の声きく口実をみつけた。



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