第19話 錬金術師

 朝起きた。


 今日は錬金術師の実験台になる。


 魔法を見せるだけと書いてはあったが、たぶんそれだけではないだろう。しかしお得な依頼なので受けた。


 依頼者はヴェリアスに住んでいる。


 近所なので歩いて目的地に向かった。


 目的地に到着した。


 そこには昔話の魔女の家みたいな建築物があった。


 紫色の煙がその家の煙突から立ち昇っていた。


 ドアをノックすると白髪ロン毛の老人が出て来た。

 

「お前は誰だ。」


「実験台の依頼を受けに来たC級冒険者のトニーと申します。」


「お前が?チェンジ!」


「いや待ってください。俺は全属性の魔法が使えるので役に立ちますよ。」


「本当か?その見た目で。」


「魔法を今から見せるので信じてください。」


「わかった。それではここでいくつか見せてもらおうか。」


 家の前で攻撃性の低い魔法を属性ごとに見せた。


「本当だったようだな。では家の中に入れ。」


 家の中に入ったら、変な色の薬品がたくさんあった。


「これから依頼書に書かれていた通りに実験台になってもらうぞ。ではまずこの薬品を飲め。」


 青緑の薬品を渡された。


「これは?」


「魔力増強剤だ。これを飲むと魔力が一定時間増える。私の実験では大量に魔力を使うからな。」


 薬品から腐った果物の臭いがしたので、鼻をつまんで無理やり飲んだ。


「うっ…」

 

 味は苦甘酸っぱいで最悪だったが、魔力は大幅に上がったのを感じた。


「不味いだろ。」


「はい。」


「美味しい方もあったが、不味い方がリアクションが面白いものが見れるからそっちを渡した。」


 …·クソジジイが!

 心の中でそう思った。


「そうなんですね。いい性格してますね〜次は何をすればいいですか。」


「ちょっと待て。」と言った後、老人は別の部屋から機械を持ってきた。


「これは?」


「魔法を素材に変換する機械だ。例えば火属性の魔法をこの機械に向かって放つと、機械が魔法を吸収して火属性の素材をつくる。」


「画期的ですね。」


「そうだろ。普通は魔獣や魔物、ダンジョンのボスを倒すときしか素材は手に入らないけど、これがあれば人工的に魔力があれば素材をつくることができる。」


「今からこの機械に向かって俺が魔法を放てばいいんですね。」

 

「そうだ。全属性の魔法をここに放て。」


「わかりました。」


 全属性の魔法を機械に放っていった。


 機械からポロポロと素材が出てきた。

 7種類もあるので虹みたいで綺麗きれいだった。


 全種類出し終わった。


「終わったか。次は同時に2属性、3属性と魔法を同時に放ってもらう。できるか?」


「やったことはないですけどやってみます。」


 まずは火と水属性を同時にやってみた。


 蒸発して失敗すると思ったが、意外とすぐにできた。


 順調にやって終わった。


 魔力を酷使したので疲れた。


 全て終わった。

 

 帰ろうとしたら、魔力回復薬を1ダースもらった。


「便利だったからまた依頼する。」と老人に見送られて冒険者ギルドに戻った。

 

 受付で報酬を依頼書通り受け取った。


 ギルドから出た後、武具を新調するために武器屋に行った。

 

 値段の高いよろいを買った。


 その後、飲み屋で夕食を食べて宿屋で眠った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る