第18話 翌日

 朝になった。

 起きたら、冒険者仲間達と飲み屋の地面で寝ていた。

 

 そこにガテツはいなかった。


 ガテツは黙って出て行くタイプではないので何か残しているだろうと、周辺に落ちている酒瓶さかびんに気を付けつつ探した。


 テーブルに置き手紙があるのを見つけた。


.......................

 トニーへ 


 依頼があるのでもう行く。

 次はいつ会えるかわからないが、お前が困ったときにはすぐに駆けつけるから安心しろ。 

 3歳の誕生日おめでとう。

 

 ガテツより                

.......................

 

 ····短い文章、師匠らしい手紙だ。


 手紙をズボンのポッケに入れて店を出た。

 

 ·····さて今日も依頼を頑張るぞ。

 気合を入れた。

 

 今日はヴェリアスからと少し遠いダンジョンでレアな素材を集めて来る依頼だ。


 ダンジョンに行くのはこれで3回目。

 

 1回目はガテツと修行のために近くのダンジョンに行った。

 初心者向けだったので最下層のボスを倒してすぐに終わった。

 

 2回目は俺とゴブリン達だけで行った。

 前よりも難易度の高いD級冒険者向けだったので苦戦はしたが、最下層のボスまでたどり着いて倒すことができた。


 今回はC級冒険者向けなので万全な装備をした。

 ダンジョンはヴェリアスから北東にある蜥蜴人リザードマン族の国エクスメンシュにある。  

 巨大ゴーレムで向かった。


 到着した。


 巨大ゴーレムは大き過ぎてダンジョンでは使えないので、解除した。


 代わりに普通ゴーレムを5体つくってお供にした。


 ダンジョンの中に入った。

 

 暗いので光属性の魔法、ライトで周辺を明るくした。

 

 するとアンデット系魔物がワラワラと近づいて来た。

 

 アンデッドは光属性が効果的だから剣に光属性を付与して普通ゴーレムとゴブリンに渡して戦わせた。

 自分も光属性の魔法で戦った。


 順調に倒していって最下層まで進んだ。

 

 最下層には巨大なマミーがいた。


 眠っているようだった。


 今がチャンスだと思い、光属性の魔法で先制攻撃をした。


〈ガー····························································シャン〉


 何か起動する音がした。

 するとマミーが立ち上がって両腕を振り回して攻撃してきた。


 動きは遅かったので簡単に避けることができた。


 しばらくして光属性付与の剣と光属性の魔法攻撃で簡単に倒せた。


 ボスを倒すと宝箱が出現するのでいつも通りに出現すると思っていた。


 だが出現しなかった。

 代わりに倒したはずのマミーから〈ビリビリ···〉と音がした。


 するとマミーの身体にヒビが入り、中から普通の人サイズの骸骨がいこつが出てきた。


 倒したマミーよりも強い魔力を感じた。


 ·····こいつが本物の最下層のボスか、力試しに丁度いい。絶対倒してやる。


 先制して光属性の魔法で攻撃した。


 魔法で防御された。 


 遠距離の魔法だけでは防御されるので普通ゴーレムとゴブリンに多方向から近接攻撃をさせた。


 全て防御されたが、相手の魔法壁に亀裂が見えた。


 魔法の防御も万能ではないようだ。

 

 次はさっきよりも威力と速度を上げて魔法攻撃と近接攻撃をしたらヒットした。


 この調子と思い、同じ攻撃をしようとしたら何か呪文を唱え始めた。

 

 ·····何か嫌な予感がする。


 呪文を全て唱えさせないように魔法を連射した。


 呪文を唱えられるのは止めさせることはできたが、ダメージはあまりなかったようだ。


 さっきまで遠距離魔法攻撃のみだったが、次は近接で魔法攻撃してみた。


 相手の身体にクリーンヒットしてヒビが入った。     

 効果があるようだ。


 魔法を連射した。


 ボスは倒されて消滅した。


 代わりに宝箱が出現して目的のレア素材を手に入れることができた。


 ボス戦後は自動的にダンジョンの外に転移される。


 目的が達成したので冒険者ギルドのあるヴェリアスに帰った。


 帰ったら冒険者ギルドに行き、手に入れたレア素材を受付に渡した。

 

 報酬に小金貨50枚をもらった。


 終わったので次の依頼を掲示板から探した。


 C級冒険者の依頼にしては報酬が中金貨20枚で高いお得な仕事を見つけた。


 それは錬金術師の実験台。


 内容は複数の属性の魔法を錬金術師に見せること。


 少々怪しくもあるが、中金貨20枚は魅力的なので受けることにした。


 受付に依頼書を渡して、ギルドから出た。


 金が入るので、いつもの飲み屋で値段の高いドラゴンのステーキを注文した。


 ドラゴンの肉は現世でいうところのA5ランクの牛肉のようなものなので中々食べられない。

 

 しかし明日は報酬が中金貨20枚の依頼があるので贅沢ぜいたくをした。


 すぐに完食した。


 食べ終わったので、宿屋に行った。


 1年前と同じボロい宿屋。


 きれいな宿屋も近くにあるのだが、ここが落ち着く。

 実家みたいなもんだ。

 狭い場所ほど安心する感じ。


 すぐに眠った。


 


 


 

 

 


 


 


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る