第13話 武力の訓練

 俺達はミクローさんの家から離れて時間が経っていた。


 今いる場所は森の中だ。


 現在武力の鍛錬のために弱そうな魔獣を探している。

 俺の武力は16。魔力と比べて少ないから鍛錬あるのみだ。


 魔獣を見つけたときにすぐ狩れるように土属性魔法で作った小さいナイフ形石器を所持している。

 

 これだけでは倒せないので先にゴーレム達に魔獣を弱らせてもらってからこれで止めを刺すという戦法だ。


 ····早く出てこないかな〜

 

 のんきにブラブラ巨大ゴーレムで移動していたら突如、いのししのような魔獣が現れた。

 

······つ、強そう。これはイレギュラーだ。


 勝てるか不安だったが一か八か、全ての普通ゴーレムに『死なない程度にあの魔獣を痛めつけろ』と念じた。

 

 普通ゴーレムは一斉に魔獣に向かって道端の石と持っている弓矢で矢を放ち攻撃した。


 魔獣は全身血塗れで虫の息だった。  

 

 ·····意外と弱い。

 俺は予想外の状況で狼狽うろたえつつ巨大ゴーレムから降りて、小さいナイフ形石器で止めを刺した。


〈グチュッグチュッ·····························〉

 

 非力だから何度も刺した。

 今まで自分の手を直接汚すことがなかったので、初めて嫌な感触が手に残った。


 同じ方法で魔獣をたくさん狩った。

 

 何度も止めを刺したら、麻痺まひして嫌な感触が手に残るのも気にならなくなった。


 疲れたので鍛錬を終了した。

 終わりついでにステータスも確認した。


 ·····やったー!武力が5000になった。約312倍だ。 

これで普通の武器が持てる。今までは武力が低くて普通の大きさの武器が持てなかったから良かった。


 これで俺は魔力と武力両方一定以上の力を手に入れた。


 魔獣狩りをしている間に長距離移動していたようで、森の場所からいつの間にか次の街が見えた。


 ····次はミクローさんがいた農村よりも栄えた街だといいな。


 しばらく歩くと建物はあったが、全体的にボロボロなゴーストタウンみたいなところだった。


 ·····ペィビィの中央部に前よりも近いはずなのにどうしてこうなった。



 


 


 

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