.129『カルイステュア』:Virelai

かつてさとった われらはあまりにあわれな一個いっこ詩歌しいか

つこともけることもわすれ ただきているだけではないか

まさしくそのとおり 祖国そこくは ひとは 世界せかいは 平和へいわほうけていた

かつてかたった われらはもはや たたかうしかないではないか

つことで けることで 進化しんかうながすしかないではないか

まさしくそのとおり 王妃おうひも 王子おうじも 臣民しんみんみな うなずいた


覚悟かくごむように たみ領土りょうどいた

灼熱しゃくねつ季節きせつめぐり ひがしおうは くろいただいた

たがいにきそあらそ星霜せいそう じかつづけた屍体したい

覚悟かくごは きしろうごとに たみ領土りょうどいた

寂滅じゃくめつ季節きせつめぐり 西にしおうは しろつきいただいた

たがいにいど耀かがよ永劫えいごう じかつづめたちか


ながれた月日つきひてに つい大願たいがんした肉体にくたい

たがいに進化しんかうたって たかながらくかかげたちか

くもほこたか黒白こくびゃくへ あかほのおりた

禍々まがまがしいみをかべ 醜怪しゅうかいうた愉快ゆかいげにうた

かがやかしい歴史れきし錬磨れんまを めらめら せせら嘲笑あざわら

悪魔あくまわらってわらって はなったほのお兵達つわものたち糜爛びらんした


永年ながねんったはがね肉体にくたい それさえあか烈火れっかかした

禍神まがかみ御使みつかいそのほのお それさえあお神火しんか退かした

あおいだたかみへのどらした 二人ふたりおう十万じゅうまん配下はいか

やがて軍場いくさばなかばへ軍馬ぐんばあゆ白衣びゃくえ女王じょおううながした

かがめたこし謝辞しゃじえ 剛健ごうけん黒衣こくえおう口達こうたつした

あおほのお御使みつかいよ しばはなしかせてはくれまいか

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