第二話
フィールドの移動が終わり周りが森に囲まれていることを確認した後、俺は心底安堵した。火山地帯や洞窟内とかじゃなくて良かったぜ。
「ん?・・・よっと!」
後ろから突然殺気を感じて、つい癖で手持ちの剣で切ってしまった。
「これは・・・蛇かぁ?」
落ち着いて確認したら、そこには首を一刀両断され死に絶えたやたらデカい蛇がいた。
「さっき襲ってきたのは蛇か。一応魔物なのか?今のでレベルって上がったのか?」
念の為ステータスを確認した。
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キャラ名【ロスト】年齢【20】種族 【人間】レベル3
ジョブ【未熟剣士】ランクG レベル★ (筋力+1)
ステータス
HP:40/40
MP:20/20
SP:15
筋力:10 (+8)
耐久:3 (+0)
俊敏:10 (+0)
知力:5 (+0)
幸運:7 (+0)
《ジョブスキル》
【剣術 ランクG ★ (筋力+1)】
《基本スキル》
【剣術 ランクF 0/10 (筋力+2)】【一撃必殺 ランクE 3/50 (筋力+5)】【即時転職 ランクD】【アポカリプス ランクEX】
《称号》
《装備》
銅の剣
簡素な上着
簡素な下着
簡素な靴
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「ッ!?」
驚きの余り言葉を失った。いや待て、あの蛇って結構強かったのか!デメリット有りでレベル3って、経験値うまくないか。それに何気に基本スキルが増えてるわ。
「こりゃぁ、当たりを引いたな。早速転職してレベル上げだな。」
そうして、移動しながら日が沈むまで手当たり次第動物を狩ってレベル上げをした。その後は、すぐに木の枝を拾って火を起こして、ひとまず安全そうな場所で腰を休めた。ジャングルでの一カ月のサバイバル生活の経験がここで生きたぜ。
「いやぁ〜リス地が神だったなぁ。それにしてもすっげぇリアルだな。爺さんが自慢するだけあるぜ。風を受ける感覚や地面を踏みつける感覚がするし、なにより体が俺の動きにちゃんとついて来やがる。」
爺さんが作ったVRMMOゲームの操作キャラ全ては俺の動きが複雑だったり速すぎたりするせいでついて来れなかったが、このゲームだけは違う。何一つ違和感なく体が動く。
「あとはNPCだが、今は保留か。獲物は食えそうなのだけ解体して焼いたが、味はどうだぁ。」
狩った角の生えたウサギを血抜きして焼いたが、焼き目とか焼ける音とかもやけにリアルだ。上手く焼けたと思うがどうだ。
「・・・おぉー。しっかり味がするぞ!・・・でも、やっぱり調味料がないと物足りないな。」
そうして、食事を終えた俺は生産職に転職して、魔物と思われる動物の素材を使って簡単な武器を作ることにした。
「うさぎの角を剣で切り落とした太い木の枝にそこら辺に生えてた草を編んで作った紐で括りつければ、・・・・・よぉし、完成。意外に上手く作れたぞ。試しに使いたいが、適当な獲物はいるかなぁ〜と!」
後ろからずっと様子を伺っていた奴が近付いて来たからさっき作った槍で頭だと思う場所を突き刺した。
「蛇か。しっかり刺さってるな。おっジョブスキル上がってる。」
ジョブレベルに関しては、大半がレベルMAXになった。多分、ここら一帯の魔物の平均レベルが結構高いんだろうな。だが、スキルは使わないとレベルが上がらないし、アポカリプスの影響で特に上がりづらくなっている。戦闘職ならまだしも、生産職はジョブレベルが上がってもスキルレベルが戦闘で上がらないのでめっちゃ怠い。
「明るくなるまで暇だし生産職のスキルレベルでも上げるかな。」
俺は一人で森の中にいるから寝ることが出来ない。まぁ、何か近付いて来たらすぐに反応して起きれるが、万が一があるから寝ないで夜を越す事にしていた。
「でも、いやぁ〜困った。宿屋とかの特定の場所じゃないとログアウト出来ねぇの完全に忘れてたわぁ。まぁ、ゲーム内時間は確か現実の時間と比べて時間の流れが5倍くらい早かったはずだし大丈夫だろ。」
物作りをしていたらいつの間にか日が昇っていた。かなり集中していたようだ。
「また移動する前にSPとか振っとくか。」
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キャラ名【ロスト】年齢 【20】種族 【人間】レベル7
ジョブ【未熟医師】ランクG レベル3/5 (筋力+1)
ステータス
HP:80/80
MP:40/40
SP:0
筋力:20 (+8)
耐久:10 (+2)
俊敏:15 (+8)
知力:10 (+2)
幸運:15 (+3)
《ジョブスキル》
【治療 ランクG 3/5 (知力+1)】
《基本スキル》
【剣術 ランクF ★ (筋力+2) 】【格闘術 ランクF 4/10 (俊敏+2) 】【加工 ランクG ★ (耐久+1) 】【歩法 ランクF ★ (俊敏+2)】【持久 ランクG ★ (耐久+1)】【気配察知 ランクF ★ (幸運+2)】【祈り ランクG ★ (幸運+1)】【曲芸 ランクG ★ (俊敏+1)】【解体 ランクF ★ (知力+2)】【 一撃必殺 ランクE 13/50 (筋力+5) 】【制限解除 ランクE】【即時転職 ランクD】【アポカリプス ランクEX】
《称号》
首狩り職人 (俊敏+5)
《装備》
銅の剣
ホーンラビットの槍
簡素な上着
簡素な下着
簡素な靴
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「行くか。」
俺は移動を再開した。
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作者です。補足しておきますが、スキルレベルは普通ならあんなに簡単に上がりません。主人公の素の剣術やサバイバルスキルが高すぎるだけです。
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