☆犯されながら「父上やめてください、兎斗が見ています」と泣き叫ぶ
最初こそ、佐了は気持ちよさそうによがっていたが、絶頂を重ねていくにつれ、艶っぽい声は咽び泣きに変わった。舌の腫れが引き、言葉が出せるようになると、はっきりと拒絶の意思を示した。無理、嫌だ、止めてください……裕翔は耳を塞ぎたかった。
「赦して」
息も絶え絶えにそう口にした直後、佐了は意識を手放した。
これでやっと終わる。安堵したのも束の間、白髪の男は裕翔の拘束を解いて、「起こせ」と言った。
「鬼かっ! どう見たって限界だろっ!」
「ならばこのまま、こいつをここに放置する。粗蛇を突っ込んでおけば床が汚れることもないからな」
裕翔の心が揺らいだ。この男ならやりかねない。でも放置って、具体的にどれくらいの時間だろう。
「十日」
「っ……」
裕翔は目を見張った。自由を奪われた佐了を見る。この状態で、十日。正気の沙汰とは思えなかった。
「十日も経てば、こいつは本来の姿に戻る。そうなれば、お前もこいつも命はない」
男は妙なことを言って、佐了の拘束を解いた。佐了は小さく呻いたが、目覚めはしない。
「命が惜しければ俺に従え。ここは座貫。黒髪の者に人権はない」
さあ起こせ。白髪の男に言われ、裕翔は泣きたくなった。他の男に犯される姿を見るだけでも辛いのに、その手伝いをさせられるなんて。でも、従わなければ、きっと佐了はもっと酷い目に遭う。それでも黙って従うのは癪だった。
「なんで……佐了のこと、好きなんじゃないのかよ。好きだから、俺に触られて腹が立ったんだろ? 好きならもっと優しくしろよ。こんなことしてたら、佐了の気持ちはあんたから離れていく一方だぞ」
砂漠で押し倒した時のことを思い出した。
まるで好きにしろとでもいうように、佐了は乳を滴らせながら、こちらをぼんやりと見つめていた。
だから吸った。甘美な男の乳を味わい尽くした。
佐了は身勝手な白髪の男より、得体の知れない黒髪の男を選んだのだ。
「無知な愚か者。貴様は何もわかっていない。こいつが、俺から離れることはない」
白髪の男はそう言って、佐了を仰向けにひっくり返した。正面から、めりめりと押し込めていく。
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