会社をクビになった俺がダンジョンに潜るワケ

第12話

「おはようございます！

池上さん少しいいですか？」　

「おはよう。うん！大丈夫よー」

朝一で会社に行き、池上さんにオークの対処法を聞いてみた。

「昨日、オークと戦ったんですけど打撃が効かなくて撤退したんですよね。オークって何が効くんですか？？」

「オークか・・・・オークは斬撃系の武器で倒すのが一般的だね〜」

斬撃系か・・・タイヤとホイールじゃ無理だな

どーすっかな〜？やっぱ谷口さんに頼るしかないか〜

「なるほど、ありがとうございます！」

とりあえずダンジョンに行き、ゴブリンと角うさぎをちょっと多めに狩ってから谷口さんのところに向かった。

「こんにちは！少しはやいですが、よろしくお願いします！」

「今日は早いね〜！うん、よろしく！」

「ちょっと相談なんですけど、谷口さんに斬撃系の武器の扱いを教えて欲しくてですね・・・」

「斬撃系の武器か・・・どうしてだ？」

オークの件を話した。

「実は・・・・という事があってですね」

「なるほどねぇ〜

大村君は何か昔、格闘経験とかあるの？」

「何もないですね」

「ん〜なら、槍のほーが良いかもね〜

中距離で攻撃ができ、振り回し遠心力を利用した攻撃もなかなか強力でなんと言っても槍の真価は突きだと俺は思うよ！」

槍！確かにかっこいいよな〜！

「分かりました！では、槍の扱い方を教えてください！」

「うん。なら、さっそくいつものメニューね！」

なんでや！？そこは槍の教える流れやろ！

「は、はーい」

「ちょっと休憩しよーか」

やっぱ、キツイな！助かった〜！！

休憩後さっそく槍の扱い方を教えてくれる事となった。

「槍の基本的な扱い方だけど、また一対一でしてから素振りね！」

でぇ〜！？逆じゃね！？ふつー！

「んじゃ、行くよ？」

ウォン！

と槍を振り回しながら開始の合図を言い放った。

さっそく、槍を振り下ろして来た！

ガッ！

なんとか、防御が間に合った。

「いきなりですね！？」

「こーゆーのは実戦で覚えるのが1番だよ！

ほらほら、防御ばかりでどーするの？」

槍の振り下ろしとかしてもめっちゃ攻められそうだから、突きをしてみるか！

防御しながら少しずつ前進してみる！

今！

「オラァ！」

「狙いすぎでバレバレだよ！はい、お返し！」

バレてたの？？てか、突いた体勢で防御ができませんので寸止め！寸止めでお願いします！

・・・・ダメみたいです。

「グハァ」

「まず、構えだけど穂先を敵に向け、腰を落とす。その時、柄を両手で肩幅ぐらいの広さで持つのを忘れずに！

まず突きから！その体勢から両手を滑り出すように突く！

振り下ろしも腰を落としてから振り下ろすだけだよ！じゃ、やってみて！」

なんか、振り下ろしだけ説明が雑じゃね？？

「えーと、穂先を向けて、腰落として、肩幅ぐらいの広さで持つと・・・・こんな感じですか？」

「だいたいそんな感じでいいよー

じゃ、突いてみて！」

「分かりました！」

「フー、行きます！」

ザッ！

という音が響き、両手から槍が無くなったかのような感覚が走る。

思わず、両手を閉じる・・・・・ん？？

閉じれる〜！？

なんでぇ！？

「えっ？」

「ぐふっ・・・お、おい、か、かべに・・・ぐふっ」

めっちゃ爆笑しとるし！なんで！？

壁ェ〜？

ん？

あ、槍が刺さってるぅ〜！